■美味しい柿(かき)の選び方と保存方法

●美味しい柿の見分け方

松本早生

柿を選ぶ時のポイントは

1.へたを見る ヘタが果実に張りつくように隙間が無い物で、4枚揃っているもの。ヘタの色はなるべく緑が残っているものを選ぶ事。

2.果実の外見をみる しっかりと全体に濃いオレンジ色に色づいているもの、形がいびつで無く整っているものを選びます。艶に関しては、品種や状態によって一概には言えません。白く粉を吹いたようになっているものはブルームと言い、ブドウなどでも見られるように完熟した果実によく見られる自然現象なので、付いていた方が良い物もあります。

孝子丸(こうしまる)

3.手に持って見て ずっしりと重みを感じるもの、柔らかすぎないものを選びます。

●渋柿の脱渋方法

<温泉処理>

 古くから伝わる方法で、約40℃の温湯に12~24時間浸けます。鹿児島県紫尾(しび)温泉などでは温泉に一晩浸して脱渋された柿を「あおし柿」と呼ばれています。

<アルコール脱渋>

 柿のヘタの部分を焼酎など30~40%のアルコールにつけ、ビニールの中に入れ約1週間程密封しておきます。

<炭酸ガス脱渋・ドライアイス法>

 果実温度を20~25℃に保ち、90%濃度の炭酸ガス内に24時間密封します。ドライアイスを用いて炭酸ガスを発生させる方法が通常よく使われているようです。

●必見!柿の保存方法

 渋柿や不完全甘柿は収穫された後、渋抜きという工程を経て店頭に並びます。これには炭酸ガス法やアルコール法など色々あります。でも、この工程が終わった後も柿は過呼吸状態が続き、エチレンガスを出しながらどんどん柔らかくなっていってるんです。なので、普通に買ってそのまま置いておくと2~3日で柔らかくなってしまう事が多いんです。

 柿をシャキシャキした食感のまま保存するには、柿のヘタにポイントがあります。柿はこのヘタの部分で呼吸し、ここから水分が蒸発していきます。

 保存する時に、ティッシュや化粧品のコットンなどをヘタの大きさに合わせてたたみ、水を含ませて柿のヘタの部分にあてて、そのヘタの部分を下にした状態、ヘタが湿らせたティッシュに乗っている状態で袋などに入れて冷蔵庫に入れておきます。

 これで2週間から3週間はシャキシャキした状態のまま保存する事が出来ますよ。

※NHK ためしてガッテンで紹介されていた方法を実際に試してみました。

■柿(かき)の冷凍保存の方法

 熟柿や柔らかくなってしまった柿は冷凍保存する事でシャーベットのように食べられます。シャキシャキした状態の物は冷凍してもそうならず、中途半端な食感になってしまうのでお勧めしません。

ゼリーのように熟した江戸柿 代白柿

冷凍する場合は大きく3通りの方法があります。

1.柿を丸のまま冷凍する

 これは文字通り、丸ごと冷凍庫に放り込んで凍らせる方法です。皮もヘタも付いたまま凍らせ、食べる時は半解凍して、ヘタが付いている上の部分を蓋の様に少し切って、スプーンなどですくって食べます。また、凍らせてから沸騰している熱湯の中にさっと転がしてすぐにあげ、皮を湯剥きし、ヘタを切り落とした状態で冷凍保存する方法もあります。

2.柿を食べるサイズに串切りなどにして冷凍する

 解凍して食べやすいように、生の状態で皮を剥き、串切りなどにして種も取り除いた状態でラップを敷いたバットなどに重ならないように並べて冷凍します。凍ってから密封容器などに入れて冷凍保存します。

 この方法だと、ちょっとずつ食べたい分だけ取り出しやすくなります。また、種も取ってあるので、そのままスムージーなどに使う事も出来ます。

3.柿をピューレにして冷凍する

 柿を皮を剥き、種も取り除いてミキサーにかけ、ピューレ状にして冷凍する方法です。ポイントは、ジップロックなどの密封袋を使う場合はなるべくかさばらないように、平たく板状にした状態で凍らせる事。また、製氷皿などを使ってキューブ状に凍らせて保存する事も出来ます。

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