西条柿(さいじょうがき)とづくし柿:特徴や旬の時期と主な産地

西条柿(さいじょうがき)

■西条柿(さいじょうがき)とは

●西条柿は中国地方で作られてきた渋柿品種

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西条柿は広島県の西条(現東広島市)が原産と言われ、その地名が名前となっています。東広島市にある長福寺にこの西条柿の古い記録があり、それによると800年も昔からあったとされているようです。

西条柿は渋柿の一種で、そのままでは渋があります。昔は渋抜きをするというよりも、もっぱら干し柿として食べられてきたようです。今のように渋抜きをして生でも食べるようになったのは昭和になってからで、ドライアイスを使った脱渋が行われるようになってから一気に広まったようです。

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●西条柿(さいじょうがき)の特徴

果実は縦長で側面に4条の溝があります。色はあまり濃くはありませんが、果肉はとても緻密で硬くなくとは言っても柔らかいというほどでもなく、やさしく口の中で崩れる感じで、糖度が高く甘くなります。

ただ、日持ちがあまりしないタイプで、渋抜き後出荷されたものは数日で柔らかくなってきます。

●西条柿(さいじょうがき)の皮のむき方

西条柿の形は、側面に深い溝が入っているため、一般的な柿やリンゴのように果実をまわしながら皮を剥いて行くことは出来ません。皮をむくときは、まず溝に沿ってナイフを入れ、縦に4等分に櫛切りしてから、それぞれの皮を縦に剥いていくようにすると綺麗にむけます。

■西条柿のづくし柿/熟し柿

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●木で完熟させてから収穫された柿

西条柿は渋柿ですが、木の上で柔らかくなるまで完熟させると渋みが抜けて甘くなります。そうしたものを収穫した物を「熟し柿」と言いますが、岡山県津山周辺ではこれが訛り、「づくし柿」と呼ばれています。

とても柔らかくデリケートなので長距離輸送が出来ず、地元のスーパーや直売所などで販売されています。産地でしか味わえない柿ですね。

●づくし柿/熟し柿の特徴

完熟すると果肉がせりー状に柔らかくなり、外見的には西条柿特有の縦4条の溝が分からなくなります。食味は渋みがほとんど抜けて、まったりとした濃厚な甘さが楽しめます。

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とろっとろの食感の為、好みがはっきりと分かれるようです。

●冷やして食べると美味しい

づくし柿/熟し柿は冷蔵庫で冷やす食べやすく美味しいです。また、冷凍するとシャーベットのような感じになり、皮を剥いてスライスすることもできるので、デザートの盛り付けなどにも工夫できそうです。

■西条柿(さいじょうがき)の出回る旬の時期と主な産地

●主な産地は島根県

西条柿は主に中国地方で作られてきた柿なので、現在もその地方で作られています。右は政府がまとめた平成24年産の全国の栽培面積上位10です。

最も多く作っているのは島根県で、特産となっています。次いで岡山県、鳥取県となっています。

●西条柿(さいじょうがき)の収穫時期

西条柿は、5月下旬~6月上旬くらいに花を咲かせ、10月上旬ごろより収穫がはじまり11月中ごろまで収穫されます。食べ頃の旬の時期は10月中旬から11月上旬頃までです。

旬のカレンダー 9月 10月 11月 12月
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