イチジク/無花果/いちじく:旬の時期と主な品種と産地

●イチジク(無花果/いちじく)の分類と特徴
◆イチジクとは
分類:バラ目 > クワ科 > イチジク属
学名:Ficus carica L.
英名:Fig 仏名:Figue
和名:いちじく/無花果
別名:南蛮柿
イチジクはイラクサ目クワ科イチジク属の落葉樹木です。西アジア、アラビア南部で、アダムとイブの話の中で出てくる"禁断の果実"とはいちじくのことで、古来からあったことをうかがわせます。

食用にされる部分、皆さんが通常食べている部分は、実は厳密には果実ではなく、イチジクの花にあたる部分なんです。イチジクは隠頭花序(いんとうかじょ)と呼ばれる花を付ける木で、果実のように見える部分は、花軸が肥大化したもので、切った時に粒粒のように見える花があるのが分かります。

●イチジクという名前の由来
その名は、中国での名前「映日果(エイジツカ)」がなまってイチジクとなったという説と、一日一個ずつ熟すから、または一ヶ月で熟すから、「一熟」と名がついたという説があります。また、「無花果」とも書きますが、実際には花が咲かないわけではありません。先の説明にある通り、実の中に無数の白い花を咲かせるのですが、外から見えず、花が咲かないように見えるからなのです。

●イチジクのおもな品種
国内で流通しているイチジクの約8割は「桝井ドーフィン(ますいドーフィン)」という品種です。その他「蓬莱柿(ほうらいし)」や「とよみつひめ」、「ビオレ・ソリエス」などがあります。
近年、バナーネやキング、コナドリアなど海外の白イチジク品種の栽培も増えてきています。
営農栽培され市場に流通している主なもの以外にも、家庭菜園用にさまざまな品種が出回っています。海外も含めるとイチジクの品種はおびただしい数があります。海外のサイトですが、参考にごらんになるときっと驚かれますよ。
■イチジクの主な産地

●イチジクの主な産地と収穫量
主な産地は、愛知、和歌山、福岡、兵庫で、茨城、富山、大阪、兵庫、広島、神奈川などでも作られています。海外ではアメリカのカリフォルニア州や地中海沿岸諸国です。 日本では、商品として栽培出荷する経済的な北限は福島、宮城、新潟あたりまでとされているようです。
●全国のイチジク生産量ランキング


平成29年産の全国の収穫量は約12,968トンで、そのうち約18%を和歌山県が生産しています。上位4県で全国の約半分を生産している事になります。
●福岡のブランドイチジク とよみつひめ
2006年に品種登録された甘い高糖度のイチジクです。
■イチジクの収穫時期と食べ頃の旬

●夏果と秋果
イチジクには、初夏から夏にかけて実がなるものと、秋に実がなるもの、そして初夏と秋両方に実がなるものがあります。
●イチジクの旬は夏から秋
一般的な露地物のイチジクの収穫期は長く、夏の8月頃から10月頃まで。夏果の物は6月~7月となります。
品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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秋果 | ||||||||||||
夏果 |