●ロードス(Rhodes)とは
イチジク「ロードス」はギリシャのロードス島から持ち込まれた品種を桝井農場が育成し命名した、小ぶりで皮ごと食べられ、ジャムのようなネットリとした濃厚な甘味のイチジクです。
◆ロードスの来歴
「ロードス」は桝井ドーフィンを世に送り出した桝井農場が苗を販売していた(2007年に閉園)品種で、長尾やえ子さんがエーゲ海南部、ギリシャのロードス島から導入し、それを託された桝井農場が育成・増殖したとされています。現在は様々な苗木業者が扱っています。
「ロードス」という品種名は海外に見当たらず、桝井農場によって持ち込まれた元の産地から命名されたものと思われます。「ブルジャソッドグリース」という品種と同じではないかという説もあります。実際、この品種とよく似ています。
◆ロードスの特徴
「ロードス」の果実は直径に対して果柄部から果頂部までが短く扁平な形のものが多い傾向があります。大きさは35~95gと桝井ドーフィンなどに比べると小ぶりです。
果皮色は褐~淡褐色ですが、比較的着色しにくいようで、色が薄いものも多く見かけます。
肉質は密で痩果(そうか)を含む赤い部分は赤色が濃く、果芯部に空洞ができやすいです。
食感はネットリとしており、糖度は20~30%と高いのが特徴です。
◆実際に食べてみたロードスの食味
撮影試食したロードスは9月初旬に直売所で購入したもので、果実重は平均32gほどで、大きいものでも42gと小ぶりでした。
皮は毛がなく薄いので、そのまま食べても皮は気になりませんでした。食感はかなりネットリとしていて、とても甘いです。それでいて酸味も少しありとても濃厚な味わいで、まるでジャムを食べているような印象です。香りも桝井ドーフィンのイチジクらしい香りとは少し違います。
計った糖度は25.8%ありました。
◆ロードスでドライイチジクを作ってみた
ロードスは比較的果汁が少ないように感じたので、フードドライヤーを使いドライイチジクを作ってみました。
果実を半分に切り、断面を上にしてトレイに並べ、設定を60℃、12時間にして実行。
出来上がったドライイチジクはこんな感じ。セミドライと完全ドライの中間位で、硬すぎず柔らかすぎずでむちっとした食感に仕上がりました。食べた感じは甘く濃厚で、このまま食べても美味しいです。これをパン生地に練り込んで焼いても美味しそうです。
●ロードス(Rhodes)の主な産地と旬
◆主な産地と生産量
ロードスは大きな産地化がすすめられているところはありませんが、各地のイチジク産地では個々の農園で少量栽培され、直販や直売所で販売されています。
一般に色々な苗木販売会社から苗木が販売されており、どこでも取り寄せることができます。イチジクの産地であればロードスも栽培することができます。家庭菜園でも栽培は可能です。
吉岡国光園さんのサイトによると『収量は少ないが、非常に美味。樹勢が強いので、施肥を少なく、剪定は軽く、中、短果枝が出るようにする。』とあります。
◆ロードスの収穫時期と旬
「ロードス」は夏秋兼用品種となっています。収穫時期は8月20日頃からおよそ一か月間となっています。
品種 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | ||||||||
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ロードス |
< 出 典 >
※ 「ロードス」株式会社吉岡国光園
※ 「Fig Varieties【Rhodes】ロードス」世界のいちじく育てよう | まるはち果実園
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