ビワ(枇杷/びわ):特徴と旬の時期や主な産地と生産量

房州びわ,ビワ,富房(とみふさ)

●ビワ(枇杷/びわ)の分類と特徴

◆ビワ(枇杷/びわ)とは

分類:バラ目 > バラ科 > ナシ亜科 > ビワ属

学名:Eriobotrya japonica (Thunb.) Lindl.

英名:Loquat 仏名:nèfles du Japon

和名:びわ/枇杷

ビワの木

 ビワはバラ科ビワ属の樹になる果実で、中国南西部が原産と考えられていますが、日本に入ってきたのは古代で、”和の果物”の印象があるのではないでしょうか。

 「びわ」という和名は楽器の琵琶に形が似ているからだそうです。

 昔はよくあちこちの庭先で見かける身近な果実だったように思います。栽培物は痛みやすいことなどから、高級果実として扱われています。

 また、ビワと言えば種ばかり大きくて食べるところが少ない・・・なんて思いがちですが、栽培物は意外に可食部分の割合は大きく、また、近頃は大玉の品種が増えてきたこともあり、一つで十分な食べ応えがあるものなどもあります。

 なんとなく、和のイメージが強く、若い人たちには今ひとつ食いつきが良くない食材ですが、非常に季節感があり、色合いも良く、30代後半を過ぎた方たちには充分受けるのではないでしょうか。洋食のデザートや洋菓子でもどんどん取り入れたい食材だと思います。

●枇杷/びわの主な品種

 少し前までは、一般に出回っているもののほとんどは「茂木」か千葉の房州びわに代表される「田中」だったのではないでしょうか。しかし、今では「大房」なども見かけるようになりました。西の主要産地となっている長崎県からは、主力の「茂木」や「長崎早生」をはじめ、「甘香(福原早生)」や「なつたより」、それに「涼峰」など新しい品種が次々と出荷されるようになってきました。

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■ビワ(枇杷/びわ)の主な産地と旬

2020年ビワの全国の収穫量 平成23年ビワの全国の収穫量

●ビワの主な産地と収穫量

 ビワの主な産地は「茂木びわ」で知られる長崎県と、「房州びわ」の産地、千葉県です。

 農林水産省がまとめた令和2年産果樹生産出荷統計によるとビワの収穫量は圧倒的な量で長崎県がトップで全国の約4分の1を占めています。次いで千葉県が約2割を占めています。2011(平成23)年の記録と比べると全国の収穫量はここ10年ほどの間におよそ半分に減ってしまっているようです。

●ビワは初夏が旬

 ビワの旬は初夏ですが、ハウス栽培が進んで、1月頃にはハウス物の早生種が長崎から出回り始め、3月頃から茂木ビワも並び始めます。

 最も食べ頃の時期は初夏の5月6月です。

旬のカレンダー 2月 3月 4月 5月 6月 7月
茂木                                    
田中                                    
富房                                    
房光                                    
大房                                    
土肥                                    
なつたより                                    
涼峰                                    

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