●カドタ(Kadota)/ドッタート(Dottato)とは
「カドタ」はアメリカから入ってきた白イチジクの一種で、イタリアでよく知られるドッタート種と同一品種です。夏果秋果兼用品種で、ドライイチジクに最適な品種としてしられています。
◆カドタ/ドッタートの来歴
「カドタ」はアメリカから入ってきた品種で、1898年にステファン・H・タフト(Stephen H. Taft)によって命名された品種ですが、元はイタリアからアメリカに導入されたドッタート(Dottato)種です。
このドッタート(Dottato)種はアメリカで様々な名称がつけられており、紛らわしいのですが、2010年に実施された遺伝子検査によって、このカドタ(Kadota (DFIC 66))をはじめ、LSUエバービーリング(LSU Everbearing (DFIC 206))、レモン(Lemon(DFIC219))、ドッカール(Dokkar(DFIC222))などは同一品種であると判明しています。
カドタの元の品種であるドッタートは古くからイタリアで親しまれてきた品種で、ドライイチジクはこれでなければと言われるほどドライイチジクの原料として重要な品種でもあります。
◆カドタ/ドッタートの特徴
カドタの果実は桝井ドーフィンなど位に比べると小ぶりで、果皮色は熟しても黄緑色のままです。
夏果、秋果兼用品種で、夏果は果肉は赤紫色が濃い目で生食にむいており、秋果は小ぶりですが皮が薄く、果肉はやや白っぽく、中の痩果(赤い粒々している部分)が細かく舌に残らないことからドライイチジクに最適とされており、イタリアやアメリカでは古くからドライイチジクに使われてきました。もちろん、生食でも美味しいです。
◆実際に食べてみたカドタ/ドッタートの食味
撮影試食したカドタは8月下旬に購入したものなので秋果ということになります。果実は小ぶりで、コロンとした丸い形で、果皮色は全体に明るい黄緑色でした。白い果点がまばらにみられます。
切った断面を見ると分かりますが、中の痩果の色が薄く、まだ未熟なようにも見えますが、果実は柔らかく、しっかりと熟しているようです。痩果を包むまわりの白い果肉部分が肉厚です。
食べた食味は、皮が薄いので皮ごと食べても違和感なく食べられました。果汁が少なく、ネットリとした感じで美味しいですが、甘さはそれほど強くはありません。計った糖度は15%前後でした。
●カドタ/ドッタートの栽培と収穫時期
◆カドタは家庭菜園でも栽培できる
カドタの苗木は色々な種苗販売会社から取り寄せることができ、比較的耐寒性、耐暑性があるのでイチジクを栽培できる地域であればどこでも栽培することができます。。また、鉢植えでも育てられるので、日当たりが良ければベランダでも栽培でき、自家結実性の品種なので、一本だけでも実をつけます。
◆カドタ/ドッタートの収穫時期と旬
カドタは夏果秋果兼用品種ですが、収穫は8月中旬~10月初旬にかけてとなっています。
品種 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | ||||||||
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カドタ/ドッタート |
< 出 典 >
※ 「Kadota (DFIC 66)」FigVarieties.com
※ 「カドタ イチジク(Kadota Fig)」2023 世界のイチジク
※ 「パオロ・マッソブリオのイタリア20州旨いもの案内 vol.7 カラブリア州 コゼンツァ産ドッタート種の干しイチジク」料理通信 2016.08.30
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