御所柿(ごしょがき・ゴショガキ):特徴や旬の時期と主な産地
■御所柿(ごしょがき・ゴショガキ)とは
●極早生の甘柿品種
御所柿(ごしょがき)は奈良県御所(ごせ)市の原産で、甘柿のルーツとも言われる柿で、「五所柿」や「やまとがき」、「ひらがき」などとも呼ばれています。
「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」は正岡子規の有名な句ですが、ここに登場している柿が「御所柿」だと言われています。
江戸時代には盛んに栽培され、極上の柿として、幕府や宮中にも献上されていたそうですが、その後他の柿に切り替えられていき、近年では「幻の柿」とまで言われるようになっていました。
ところがここ数年、発祥の地奈良県御所地区で復興に向けた動きがあり、まだ僅かではありますが出荷されるまでに至っています。
●御所柿(ごしょがき)の特徴
御所柿(ごしょがき)は甘柿のルーツとも言われ小ぶりながらとても甘い柿です。
果実は150gほどのものが多く小ぶりの傾向にあり、扁平でやや方形をしていて、果頂部が緩やかに尖っています。完全甘柿の原種であり、不安定で蔕が五弁や六弁となり、果形もそれに合わせ五角形や六角形になるものがたくさん出来ます。果肉は糖度が17~20度と高く粘り気のある肉質で、ゴマはあまり見られません。
熟した時にヘタ隙や先割れが起こりやすく、ちょっとした環境の変化などで生理落果しやすく、栽培が難しい品種と言われています。
■御所柿(ごしょがき)の出回る旬の時期と主な産地
●主な産地は
御所柿(ごしょがき)は奈良県御所地区が原産とされていますが、現在では奈良にほとんど残存しておらず、僅かに残っている木から収穫されています。近年、奈良県で復興に向けて栽培に取り組まれ、僅かですが大阪中央市場へ出荷もされているようです。
江戸時代には御所柿の知名度も高く、各地で栽培もされていたようです。また、奈良の隣、滋賀県にも御所柿がその当時から作られていた名残の残っている地区があり、町の中に何本もの御所柿が実を付けています。
●御所柿(ごしょがき)の収穫時期
御所柿(ごしょがき)は晩生種で、早いものでも11月上旬辺りからの収穫となり、11月中旬から12月上旬が最盛期となります。
旬のカレンダー | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
御所柿 |