◆静岡県特産の渋柿
四ツ溝柿は静岡県の愛鷹(あ したか)山周辺に自生していた渋柿の一種とされ、それを農家が自家用として庭などで栽培されてきたものが昭和30年代に商品として栽培出荷されるようになったと言われています。
四ツ溝柿は完全渋柿なので干し柿にするか脱渋しないと美味しく食べられません。
名前の由来は果実の形で、横に切ると断面が角が丸い四角で、果実の4つの側面に西条柿などと同じように浅く溝が入っています。
また駿東郡長泉町では「するがの柿」とも呼ばれています。
◆四ツ溝柿(よつみぞがき)の特徴
四ツ溝柿は90~140gほどの比較的小ぶりの柿で、果頂部が尖り横から見るとハートの形に見えます。
真上から見ると平種無しのように角が丸い四角に見えますが、4つの側面には浅く溝があり、これが名前の由来になっています。
脱渋された果実は肉質が緻密で食感が柔らかく甘いのが特徴です。種子が入っているものと入ってないものがあります。
◆実際に食べてみた四ツ溝柿(よつみぞがき)の食味
今回入手したものは長泉町の下山柿園で購入した脱渋済のものです。
果肉は優しい歯触りで、種子は無くやや粘質、程よい甘さでとても美味しい柿でした。
●四ツ溝柿(よつみぞがき)の主な産地と旬
◆主な産地と生産量
四ツ溝柿はもともと自生していたとされる静岡県東部地区で主に栽培され、特に長泉町では特産品として栽培出荷されています。
その他和歌山県や神奈川県などでも栽培されているようです。農林水産省がまとめた平成26年産の栽培面積を見ると、静岡県が43.9ha、和歌山県が18.4haしか記載はありませんでした。
◆四ツ溝柿(よつみぞがき)収穫時期と旬
四ツ溝柿の収穫は静岡県では10月下旬頃から11月下旬にかけて行われ、干し柿用はそのまま、生食用は3日間程かけて脱渋され出荷されます。
脱渋後美味しく食べられる期間は常温で3日、冷蔵で1週間、真空保存で1ヵ月、真空冷蔵で約2ヵ月となっています。
品種 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||
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四ツ溝柿(よつみぞがき) |
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