●太郎丸とは

◆猪口農園で作られている大玉の甘柿(宗田早生)

 大阪市中央卸売市場に「太郎丸」という柿が入荷されたというので仕入れてみました。箱には「鳥取の柿」「猪口農園」と印刷されていました。

猪口農園の太郎丸 たろうまる 柿 かき カキ

 猪口農園を検索しても所在が分からず、来歴などの情報は不明ですが、おそらく猪口農園さんでしか作られていない希少な柿であることは違いないようです。

 栽培されている園地は鳥取県鳥取市内の衣笠山山中のやや標高が高いところにあり、昼夜の寒暖差が大きく、肥沃で水はけがいい土壌で栽培され、生産者の猪口氏は鳥取県の特産である「輝太郎」の品評会では毎年一位に選ばれるほどの匠のようです。

 その後の調べで、鳥取県では他の農園でも「太郎丸」は作られている事、そして、「宗田早生」という品種を鳥取では「太郎丸」として販売しているということがわかりました。

◆太郎丸の特徴

猪口農園の太郎丸 たろうまる 柿 かき カキ

 太郎丸という柿は甘柿とされているので渋抜きの必要がなく、収穫後そのまま出荷されるようです。今回入手したものは3Lサイズで3kg箱9個入りです。

猪口農園の太郎丸 たろうまる 柿 かき カキ

 写真でわかるように大玉で艶っつやの立派な柿です。

 形は丸に近いものからやや扁平した球形で、今回のサイズで400g前後でしたが、さらに大きな4Lサイズもあります。

 果皮は橙色で滑らか、果肉は薄い橙色で褐色のゴマは入っていません。種は2~3個入っているものが多かったです。

 この「太郎丸」という柿の正式な品種名は「宗田早生」です。「宗田早生」に関する特徴などの詳細ページをご参照ください。

◆実際に食べてみた太郎丸の食味

猪口農園の太郎丸 たろうまる 柿 かき カキ

 届いてすぐに試食したところ、果肉はしっかりとした硬さがあり、切るときの感触はサクッとした感じ。

 口に入れると切った時の感触よりは歯触りが優しく、強い甘みが口に広がりました。それでいてくどさはなく後口はさっぱりとしていてとても美味しい柿でした。

 好みによりますが、しっかりと室温で柔らかくなるまで追熟させ、熟し柿にしても美味しい。

●太郎丸の主な産地と旬

◆主な産地と生産量

猪口農園の太郎丸 たろうまる 柿 かき カキ

 太郎丸は鳥取県の猪口農園のオリジナルブランド柿で、ここでしか作られていないため生産量は極わずかです。

 「太郎丸」の正式な品種名は「宗田早生」ですが、いずれにしても全国で本種を栽培している生産者は極わずかしかいないようで、希少な品種となっています。

 猪口農園の太郎丸は大きさと味の良さ、それに希少性が高いことから高級品となっています。

 その他、鳥取県では他の農園でも「太郎丸」として販売しているところがありますが、いずれにしてもその数はわずかです。

◆太郎丸の収穫時期と旬

  その年の気候によって多少前後しますが、10月下旬から11月下旬にかけて収穫、出荷されるようです。旬は11月初旬から中旬にかけて。

品種 9月 10月 11月 12月
太郎丸                        

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