陽豊柿(ようほうがき):特徴や旬の時期と主な産地

陽豊柿(ようほうがき)

■陽豊柿(ようほうがき)とは

●陽豊柿=「富有柿」×「次郎柿」 完全甘柿品種

 「陽豊柿(ようほうがき)」は「富有柿」と「次郎柿」のかけ合わせから生まれた品種で、双方の良い所取りをしたような完全甘柿です。熟期は11月上旬辺りからの中生品種とされています。

陽豊柿(ようほうがき)

 1991年11月19日に品種登録され、育成権は2009年に期間満了しています。

●陽豊柿(ようほうがき)の特徴

 果実の大きさは240g前後でやや大きめで、「次郎柿」よりは「富有柿」に似た形をしています。色が写真でも分かるように非常に濃い橙紅色から茜色をしているのも目を引きます。

陽豊柿(ようほうがき)

 果肉はやや固めですが熟すにしたがってさらさらした食感で口の中で崩れるようになっていきます。非常に多汁で甘く、完熟時には糖度が20度位まで上がるとされていて、写真の状態のものも驚くほどの甘さを感じました。ゴマはあまり見られません。

陽豊柿(ようほうがき)

 本来の品種的には種がいくつか入るようですが、出荷されているものは種無しがほとんどのようです。また、他の柿では種が入るはずの部分に少し口にコリッと食感が当たる部分がありますが、この「陽豊柿」はその部分がほとんど口に感じられず、果肉が口の中で良い具合に崩れていきます。

■陽豊柿(ようほうがき)の出回る旬の時期と主な産地

●市場にほとんど出回らない幻の柿

 「陽豊柿」は生産量が非常に少なく、いち早く平成5年に導入が始まり、現在最も多く生産している岐阜県のJAにしみの管内でも20t程しか出荷されていないとの事で、それも全量が東京へ出荷され、『ショップチャンネル』を通じて販売されているそうです。

 ここに掲載している写真のものは愛知県のJA豊橋から出荷されたものです。

 現在品種登録の育成権も消滅しており、各地で栽培に取り組み始めているようです。「陽豊柿」は非常に品質の面で優れていて、一度食べた方はほとんどリピーターとなるのではないでしょうか。そういったことからも今後、各地での生産がどんどん増えつつある品種だと思います。

●陽豊柿(ようほうがき)の収穫時期

 「陽豊柿」は中生種で、収穫は早いもので10月下旬頃から始まり12月初旬頃までとなっています。出荷もそれに合わせ10月下旬から12月中旬頃まで行われていますが、食べ頃の旬の時期は11月から12月初旬辺りとなります。

旬のカレンダー 10月 11月 12月 1月
陽豊柿                  

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