モロヘイヤ(シマツナソ/縞綱麻)に含まれている主な有効成分とその働きや、日本食品標準成分表2020年版(八訂)を元にカロリーをはじめ栄養成分量などを紹介します。

 モロヘイヤは古代エジプトの王様がモロヘイヤを食べて病気が治ったとも言われているほど機能性が高い野菜です。

 それぞれの栄養素については、「旬の食材と栄養素」で詳しく説明しているので、そちらと合わせてご覧ください。

●モロヘイヤに含まれる主な有効成分とその働き

◆βカロテンがホウレンソウの2倍以上

モロヘイヤ

 モロヘイヤにはホウレンソウやシュンギクの2倍以上おβカロテンが含まれています。これには活性酸素を抑え動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病から守るとともに、皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ働きもあり、あわせて免疫力を高める働きもあります。

◆高い抗酸化作用

 モロヘイヤには、活性酸素の働きを抑える効果があるβカロテンやビタミンE、ビタミンCがたっぷりと含まれています。更に、フラボノイドの一種ケルセチンを沢山含んでいます。

◆めざしよりも多いカルシウム量

 モロヘイヤは植物でありながら非常に沢山のカルシウムを含んでいます。その量は骨ごと食べるめざしやシラス干しよりも多く、100g中260mgもあります。

◆モロヘイヤの毒

 モロヘイヤの成熟した実には有害な成分が含まれているとされています。しかし、国の機関からも収穫時期や蕾ができる頃の葉、 茎、根、蕾の各部位には有害な成分は含まれていないと告知されており、一般に販売されているものは安心して食べられると考えて良いです。

●日本食品標準成分表2020年版(八訂)でみる栄養成分量

◆モロヘイヤ 可食部100gあたりの成分

 下の表に含まれる成分の量を載せています。それぞれの栄養成分の働きはその成分をクリックすれば各栄養素のページに移ります。

状態 エネルギー 水分 たんぱく質 脂質 炭水化物 灰分 飽和脂肪酸 不飽和脂肪酸 コレステロール 食物繊維
36
kcal
86.1
g
4.8
g
0.5
g
6.3
g
2.1
g
(0.08)
g
(0.27)
g
(0)
mg
5.9
g
ゆで 24
kcal
91.3
g
3.0
g
0.4
g
4.0
g
1.2
g
(0.06)
g
0.22)
g
(0)
mg
3.5
g
ビタミン
状態 βカロテン当量 E K B1 B2 ナイアシン B6 葉酸 パントテン酸 C
10000
μg
7.0
mg
640
μg
0.18
mg
0.42
mg
1.1
mg
0.35
mg
250
μg
1.83
mg
65
mg
ゆで 6600
μg
3.7
mg
450
μg
0.06
mg
0.13
mg
0.4
mg
0.08
mg
67
μg
0.70
mg
11
mg
無機質
状態 ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム リン
1
mg
530
mg
260
mg
46
mg
110
mg
1.0
mg
ゆで Tr 160
mg
170
mg
26
mg
53
mg
0.6
mg

日本食品標準成分表2020年版(八訂)より