イチゴ(苺/いちご):旬の時期と主な産地や生産量

イチゴ/苺/いちご/ストロベリー

■イチゴとは

●イチゴの分類

分類:バラ目バラ科バラ亜科オランダイチゴ属

学名:Fragaria × ananassa Duchesne ex Rozier

英名:Strawberry 仏名:Fraise

和名:オランダイチゴ

別名:いちご/苺

イチゴの花

 イチゴはバラ科の多年草の一種で、正式にはオランダイチゴ属に含まれます。ところで、このイチゴ、赤い愛らしい姿をしていますが、この食べている部分、実は果実ではないと言う事をご存知ですか?この部分は花托の発達した花の一部で、本当の果実はその周りにある胡麻の様な粒粒一つ一つがそうなんです。


●フルーツの中でも圧倒的な人気

 毎年1月から2月になると、あらゆる外食チェーン店で先を競うようにイチゴのフェア-がはじまります。その時期も年々早まっているように見受けられます。実際に、イチゴのフェア-を行うと、はずすことなく、確実に売上につながっているといいます。それだけ、いちごは多くの人に受けが良いということなのでしょう。

●イチゴは野菜 !?

 結論から言えば、今の日本には統一した基準が無いと言えます。

 イチゴは野菜です 一般に果物の人気者ですが、メロンやスイカと同じく植物の分類や農業上では野菜なんですね。これは、日本では果実は「木」になる物であり、畑で作る草本類を野菜と定義しているからです。

 イチゴは果物です 一方で、メロンなどと同じく、市場では果物として扱われています。もちろん町で売っているのも果物屋ですね。そういう観点から、流通上は果物の分野となります。

高設栽培のイチゴ

 政府の統計でも、野菜(特定野菜もしくは果実的野菜)として扱われているかと思えば、果物として扱われているものもあります。

 海外では分類の考え方が違いあくまでも「フルーツ」として扱われています。「ベジタブル」ではないんです。

●イチゴの主な品種

 かつては東の「女峰」、西の「とよのか」と言われるほど、この2種がほとんどでした。それより前には「麗紅」も人気の品種でしたが、今では世代交代が進み、現在市場に出回っている主な品種は非常に増えています。なぜか大粒のイチゴに人気があるようで、「アイベリー」や「あまおう」などの大粒品種や、それをもとに作られた新しい品種が多くみられます。また、「章姫」、「さがほのか」などもスーパーの店頭ではおなじみですね。それぞれの品種ごとの特徴や写真も用意しているのでご覧ください。市場を占める主な品種「あまおう」「紅ほっぺ」「とちおとめ」「さちのか」「さがほのか」が5大品種と言われるようになり、この5品種だけで全生産量の8割近くを占めていましたが、その後さらに新しい品種が次々と登場し、イチゴ戦国時代とも言われる状況で、2024年の時点では「とちおとめ」「あまおう」「紅ほっぺ」「ゆめのか」「章姫」の順に広く栽培されており、上位4品種で全体の約半分を占めています。

 市場に出回っている主なイチゴの品種89品種を一覧にまとめたのでご覧ください。各品種をクリックするとその品種の紹介ページがご覧いただけます。

 いちごの主な89品種一覧 →

■イチゴの主な産地と収穫量

●全国イチゴ生産量ランキング

全国イチゴ収穫量ランキング

 農林水産省がまとめている特産果樹生産動向調査によると、2019年産では全国で最も多くイチゴを生産しているのは「とちおとめ」や「スカイベリー」を産する栃木県です。次いで「あまおう」の福岡県、そして「ひのしずく」などの熊本県、「さちのか」の長崎県、「紅ほっぺ」や「章姫」で知られる静岡県、「アイベリー」「ゆめのか」の愛知県、「いばらキッス」の茨城県、「さがほのか」の佐賀県と続きます。

■イチゴの収穫時期と食べ頃の旬は

●イチゴの旬はいつ?

いちご

 イチゴは一番美味しく熟してから収穫されるので、収穫時期と出荷時期は同じです。

 今日では、イチゴがもっとも店頭を飾るのは12月後半から2月位にかけてですね。でも、本来露地物の旬は3月~4月くらいの春後半なんです。皆さんが早く食べたい、使いたいという欲求に応えるべく、農家の方たちの努力によりハウス栽培の技術や品種改良がなされ、どんどん早くなってきました。今ではほとんどのイチゴが促成栽培されるようになっています。

 ほとんどがハウスで早い時期から収穫されるようになったため、露地栽培での収穫盛期である4月5月には既に終盤を迎えていたり、気温があがりすぎていちごが傷みやすくなっています。

 ちなみに、夏から秋に採れるサマープリンセスすずあかねなつみずき/夏瑞なつおとめサマーアミーゴなどの品種も登場しています。菓子屋などでは年中ショートケーキをはじめ、苺のケーキをおいておきたい物。これまでは輸入物を使っていたところも、国産で美味しいものが手に入るようになるとありがたいですね。

 結論的には、イチゴが最も美味しく、安く沢山出回る旬の時期は1月から3月と言えるのではないでしょうか。  

旬のカレンダー 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月
アイベリー                                                
あかねっ娘                                                
章姫(あきひめ)                                                
あすかルビー                                                
あまおう                                                
久能早生                                                
古都華                                              
こいのか                                              
さがほのか                                                
さくらももいちご                                                
さちのか                                                
さぬきひめ                                                
桃薫(とうくん)                                                
とよのか                                                
栃乙女                                                
女峰                                              
農姫                                                
ひのしずく                                                
紅ほっぺ                                                
宝交早生                                                
まりひめ                                                
もういっこ                                                
ももいちご                                                
麗紅                                                
ロイヤルクイーン                                                
旬のカレンダー 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月

< 出 典 >

 ※ 「作付面積日本一のいちご品種は昨年に続き「とちおとめ」―令和 3 年産いちごの全国における生産状況調査結果―」栃木県農業試験場ニュースNo.430 2023.4

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