●加賀れんこんとは

◆金沢の伝統野菜、加賀野菜の一つ

 加賀レンコンと呼ばれているものは品種名ではなく、金沢で作られているレンコンを指しています。品種的には時代と共に変わり、現在は中国から入ってきた「支那蓮種」から選抜育成された「支那白花」という品種が使われています。

 石川県では江戸時代の加賀藩第4代藩主前田綱紀の頃には既に薬用として栽培が始まっていたとされています。その後、現在の小坂地区で栽培されるようになり、明治時代には食用として「小坂れんこん」の名称で広まり、大正時代に現在の「加賀れんこん」と呼ばれるようになったそうです。

加賀れんこん<レンコン/蓮根 加賀れんこん<レンコン/蓮根

◆加賀れんこんの特徴

 加賀れんこんは一般的なレンコンに比べ、澱粉質が多く粘りが強いのが特徴です。蓮蒸しやレンコンもちなどの料理は加賀れんこんならではといっても良いでしょう。

 また、全体にやや小ぶりではありますが、ずんぐりと太く、穴が小さい分肉厚なのも特徴です。

加賀れんこん<レンコン/蓮根

 商品としては4節あるのが良いとされていますが、味的には先の方の二節が美味しいと言われています。

●加賀れんこんの主な産地と旬

◆主な産地と生産量

 古くから産地として知られる小坂地区をはじめ、現在では河北潟干拓の他、森本地区や薬師谷地区等でも作られています。中でも小坂地区では現在も昔ながらのクワ掘りでどろ付きの物を出荷しており、ブランド化が進められています。一方の河北潟干拓では水掘りで収穫されています。水堀りでの収穫は収穫しやすい反面、強い水圧がかかったところが黒くなってしまう欠点があります。

◆加賀れんこんの収穫時期と旬

 おおむね一般的なレンコンと同じです。早い物は8月頃から出荷が始まりますが、本格的な出荷は9月頃からとなり翌5月まで続きます。出荷のピークは10月頃から正月向けの12月となっています。

品種 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
加賀れんこん