クロスグリ(カシス):来歴や特徴と産地や旬

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●クロスグリの分類と特徴

◆クロスグリとは

分類:ユキノシタ目 > スグリ科 > スグリ属

学名:Ribes nigrum L.

英名:Blackcurrant 仏名:Cassis

和名:くろすぐり/黒酸塊

別名:クロフサスグリ、ブラックカラント、カシス

 クロスグリは温帯地域に分布するスグリ属の落葉低木で、植物学での学名は”Ribes nigrum L.”で、アカスグリやシロスグリとは別種となっています。

 英名はBlackcurrant(ブラックカラント)といい、こちらよりもフランス名のCassis(カシス)の方が聞き覚えがあるのではないでしょうか?居酒屋などで提供されている「カシスオレンジ」という飲料には「クレーム・ド・カシス」というリキュールが使用されていますが、このリキュールの原料になっているのがクロスグリなのです。

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 クロスグリ(手前)とホワイトカラント、レッドカラント

 クロスグリは1600年代初頭にヨーロッパで食用として知られ、それと共に民間薬として利用されてきたようです。

◆クロスグリの特徴

 クロスグリの実は直径は1cm程度の小さな球形で、果頂部に茶色い花の名残が付いています。果皮は黒に近い濃い紫色ですが、中の果肉は透明感のある黄緑色で、ゴマのような小さな種がいくつも入っています。

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 クロスグリの濃い紫色はアントシアニンというポリフェノールによるものです。実全体を潰してピューレにしても綺麗な紫色に発色します。

 実の食味は甘酸っぱい味にポリフェノールに由来するものか苦みあるいは渋みといった味も感じられます。

 そして、レッドカラントやホワイトカラントなどのフサスグリには無い強い香りを持っています。

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●クロスグリの保存方法や食べ方

◆保存方法

 クロスグリは保存容器に入れ冷蔵庫で保存します。それでも生のままでは傷みが早く、数日程度しかいい状態で置いておくことができません。長く保存したい場合は冷凍保存することをお勧めします。

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 冷凍したクロスグリ(カシス)

 冷凍したものは使い際にさっと流水で表面の霜を落とし、そのままトッピングに使ったり、ケーキのフィリングに加えたりします。

◆色々な食べ方が楽しめます

 クロスグリはスムージーに使ったり、ピューレなどに加工してカクテルやジュース、ムースやゼリー、ジャムなど様々なスイーツに使うこともできます。

◆クロスグリを使った料理をレシピサイトで探す

 主な料理レシピサイトのクロスグリ、カシスを使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。

クックパッド レシピブログ 楽天レシピ

●クロスグリの主な産地と旬

◆主な産地と生産量

 クロスグリの主な産地はヨーロッパとロシアで、ロシアを除く世界の生産量のおよそ半分をポーランドが占めているそうです。

 南半球ではニュージーランドが産地として知られています。

 国内では1965年(昭和40年)に弘前大学の教授によってドイツから移植され、1975年(昭和50年)に株分けされたものが青森市で栽培されるようになり、平成25年度には10トンを超える生産量となっています。そして、平成27年には「あおもりカシス」として国の地理的表示保護制度(GI)第1号に認定されています。

 クロスグリは生のままでは傷みが早く、収穫後すぐに冷凍処理されるものが多いため、生の青果として市場に流通するのはわずかです。

◆クロスグリの収穫時期と旬

 クロスグリの収穫時期は7月を中心に約1か月間です。

 冷凍品は通年流通していますが、生鮮品は7月中の限られた時期にしか出回りません。

旬のカレンダー

品種 6月 7月 8月 9月
クロスグリ                        

< 出 典 >

 ※ AOMORI CASSIS 公式ホームページ

 ※ 「あおもりカシス」農林水産省地理的表示(GI)保護制度 登録第1号

 ※ 日本ブラックカラント協会ホームページ

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