ボイセンベリー/boysenberry<木いちごの品種

ボイセンベリー/boysenberry/ボイズンベリー<木いちご

■ボイセンベリーとは?

●バラ科キイチゴ属(英)boysenberry

ボイセンベリー/boysenberry/ボイズンベリー<木いちご

 ボイセンベリーはラズベリーなどと同じバラ科キイチゴ属の多年生植物になる果実で、1920年代末頃にアメリカカリフォルニア州北部の農場でルドルフ・ボイセンという人が栽培していたものを当時のアメリカ合衆国農務省のジョージ・M・ダロウが見出し、育成したものとされ、デューベリーとローガンベリーの交配種、または、更にラズベリーとも交配した物などとされています。

 後の1937年にこのボイセンベリーはニュージーランドにも移植され、そこでブレイクしました。

 木いちごの一種なので、ラズベリーやブラックベリーなどの仲間と言えます。外見も良く似ていますね。

 ボイセンベリーはその発音からボイズンベリーとも言いますが、時折これを勘違いし、「ポイズンベリー」と表記しているものを見かけます。これは大きな誤表記で、「ポイズン=poison」は日本語にすると「毒」なので、毒苺となってしまいます。もともと「ボイセンベリー=boysenberry」はもともとの生産者ルドルフ・ボイセンの名前が由来となったものです。

ボイセンベリー/boysenberry/ボイズンベリー<木いちご

●ボイセンベリーの特徴

 外見はラズベリーよりもブラックベリーの方が近い感じで、熟した果実の色は赤黒く、枝から取った実はラズベリーのように中が空洞にはならず、ブラックベリーと同じように白い芯があります。

 そして、その周りに付いている赤黒い袋状の実の部分はとても柔らかく、収穫後時間が経つと共に中から果汁がにじみ出てきやすく、日持ちしません。その為、果実のまま市場に流通することはほとんどなく、収穫後はすぐにジュースやジャムなどに加工されます。

●ボイセンベリーを実際に食べてみた食味

ボイセンベリー/boysenberry/ボイズンベリー<木いちご

 写真は自宅庭で収穫したものです。真っ黒に近くなるまで熟したものは適度な酸味と、十分な甘さがあり、口に入れた時の食感はラズベリーよりも柔らかく感じす。種はラズベリーよりも存在感がありますが、ブラックベリーほどは口に残らない感じです。写真ではまだ赤味が残っているものも摘んでいますが、こうした赤いものは未熟で甘味よりも酸味が強く感じられます。

 黒くなるまで熟したものは実が柔らかく水洗いするだけで赤い果汁が出てしまったりしやすいので輸送に向かないという事と、ジャムやソースにする場合はこの酸味が良い具合に活かせること、そして色が明るく綺麗に仕上がるという理由で私は少しそういった若い実も一緒に摘んでいます。

■ボイセンベリーの主な産地と旬

●主な産地と生産量

ボイセンベリー/boysenberry/ボイズンベリー<木いちご

 海外では、ニュージーランドで盛んに栽培されるようになり、国を挙げての産業となっており、世界の生産量の約60%が作られているそうです。もちろん、原産国のアメリカでも人気があり、現在でも多く生産されています。

 日本では香川県や滋賀県などで栽培出荷されています。また、苗木がホームセンターなどで手軽に入手できることから、家庭菜園や庭園樹としても人気があります。

●滋賀県高島市のアドベリー

 滋賀県高島市安曇川町ではボイセンベリーの特産化が進められ、身近に感じられる名前をという事で、「アドベリー」という名称で呼ばれるようになり、ジャムなどの加工品を特産品として生産しています。

●ボイセンベリーの収穫時期と旬

ボイセンベリー/boysenberry/ボイズンベリー<木いちご

 収穫時期は生産地やその年の気候にもよりますが、6月の上中旬頃から7月上旬頃にかけてとなります。近畿地方での収穫のピークはおおむね6月20日頃から10日間ほどです。

旬のカレンダー

旬のカレンダー 5月 6月 7月 8月
ボイセンベリー                        

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