●ジュウロクササゲの概要と特徴
◆ジュウロクササゲとは
分類:マメ目 > マメ科 > マメ亜科 > ササゲ属 > ササゲ(種) > ジュウロクササゲ(亜種)
学名:Vigna unguiculata var. sesquipedalis (L.) Verdc.
英名:Asparagus Bean、Yard Long Bean
仏名:Dolique Asperge、Haricot Baguette
和名:じゅうろくささげ/十六大角豆
別名:三尺ささげ、十八ささげ
ジュウロクササゲ(十六大角豆)はアフリカが原産とされるマメ科ササゲ属に分類されるササゲの亜種とされています。日本では江戸時代には既に食用として広く栽培されていたようです。
「ジュウロクササゲ」という名称は、サヤの中に十六粒程の豆が入っているからこの名前が付けられたという説がありますが、実際にはもっと沢山の豆が出来る事も多く、定かではありません。このほかにも地方によって「三尺ささげ」、「十八ささげ」という名称もつけられています。
このジュウロクササゲの亜種群には数多くのタイプがあり、丸サヤから平サヤ、濃い緑のもら薄い黄緑のものなどがあり、長さも短めのものから70cmを超えるものなど様々で、「ジュウロクササゲ」はそうした亜種群の総称となっています。
◆ジュウロクササゲの特徴
「ジュウロクササゲ」はサヤインゲンと似ていますが、さやの長さが30~70cmほどととても長く、柔らかいのが特徴です。
品種もいくつかあり、サヤが長い物と比較的短い物、鞘の色が濃い緑の物と黄緑色の物があります。中の豆は熟すと赤褐色になり、豆としても食用となりますが、一般的には若いさやのまま食べる事の方が多いです。
東南アジアの各地では比較的ポピュラーな野菜ですが、現在の日本ではあまり人気が無いのか、サヤインゲンの方が一般的になっていますね。
●豆は小豆の代用にも
ササゲの熟した豆は、江戸時代には武士には好まれたこともあるそうです。というのも、小豆が茹でると皮が真ん中で割れやすいのに対し、茹でても割れないので、赤飯を炊く時には小豆ではなくこのササゲ豆を使うというのです。小豆が真ん中で割れる様子が、「腹を切る」ように感じて縁起が悪いとされたようです。
■ジュウロクササゲ(十六大角豆/じゅうろくささげ)の産地と旬
●十六ささげの主な産地は
十六ささげは主に愛知県と岐阜県を中心とした地域で作られ、この愛知県では「あいちの伝統野菜」、岐阜県では「飛騨・美濃伝統野菜」として認定されており、現在でも収穫時期には直売所に沢山の十六ささげが並びます。
また、京都府でも「柊野ささげ」が「京の伝統野菜」の一つに認定されていますが、生産者は極わずかとなっています。
●出回る旬の時期は夏
十六ささげ/三尺ささげは6月下旬頃から~9月下旬位にかけて収穫されます。なので、ジュウロクササゲの旬は夏です。
品種 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | ||||||||
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ジュウロクササゲ |
< 出 典 >
※ 「飛騨・美濃伝統野菜」認証品目紹介 岐阜県ホームページ
※ 「あいちの伝統野菜」愛知県公式サイト