ー 目 次 ー
●会津丸茄子(あいづまるなす)とは
◆会津丸茄子の来歴
会津丸茄子は昭和初期頃から会津若松市で栽培されてきた早生の丸ナスで、古くから作り続けられてきた在来種として「会津の伝統野菜」に認定されています。
現在は個々の農家が自家採種しながら栽培しているほか、菊地種苗株式会社が選抜改良したものを「会陽丸」として種子を販売しています。
会津丸茄子はDNAから福井県の「吉川茄子」や山形県の「畑茄子」に近い品種だそうです。
◆会津丸茄子の特徴
撮影した会津丸茄子は会津坂下町で会津の伝統野菜を中心に広く固定種・在来種の野菜を生産するリオリコ農園さんから届いたもので、会津丸茄子は菊池種苗さんから購入した種子と会津農林高校や農家からの苗や種子から栽培し、その中から8年近くかけて選抜しながら自家採種されてこられたそうです。
会津丸茄子の果実はやや巾着に近い丸型の茄子で、直径8~10cmで収穫されます。果重230g前後の形が綺麗に整ったもので、表皮は濃い黒紫色で光沢があり、ヘタの部分には細くて鋭い棘が沢山ついています。どれもとても美しい姿をしています。
皮はやや厚めで、中の果肉は乳白色で皮近くがほんのりと緑がかっています。肉質は緻密で硬めです。
●会津丸茄子(あいづまるなす)の美味しい食べ方と料理
◆調理のポイント
会津丸茄子の果皮はやや硬く、果肉もしっかりとしており、煮崩れしにくいのが特徴です。なので煮物や 焼物に向いています。ナスなので油との相性も良く、揚げ物や炒め物にも適しています。
切った断面が空気に長く触れると酸化して褐色しやすいので、切ったらすぐに塩水か真水にさらしてから調理しましょう。
◆会津丸茄子の味噌田楽
ナスを半分に切り、両面に格子状に隠し包丁を入れて焼き上げたものに、田楽味噌をかけています。
ナスは切ってからすぐに塩水に浸し、水気をふき取ってごま油を塗ってグリルで両面焼いています。
田楽味噌は、米味噌に酒、みりん、砂糖、煎りごまをよく混ぜてひと煮立ちさせています。
丸茄子の食べ方としては王道ですね。会津丸茄子は焼いても果肉がしっかりとしていて水分もあり、田楽味噌とよく合います。
◆会津丸茄子の天ぷら
会津丸茄子を、同じ会津の在来種である庄右衛門ささぎや、新潟の伝統野菜である神楽南蛮と共に天ぷらにしたもの。
会津丸ナスはややしっかりと時間をかけて揚げても、ふにゃふにゃにならずしっかりとした食感が残ります。写真は縦6等分に串切りにしたものに、ヘタ近くを残して4等分になるように切り込みを入れたものに衣をつけて揚げていますが、4枚が写真のような塊ではなく、完全に4枚に切り分けてそれぞれに衣をつけて揚げても曲がったりせず綺麗に揚がりそうです。
◆会津丸茄子の揚げびたし
会津丸茄子を縦に4糖分に切ってから、それぞれに切り込みを入れて素揚げし、出汁に浸しています。
会津丸茄子は皮の色が濃く、また加熱調理しても崩れにくいので見栄えが良いですね。
◆会津丸茄子の麻婆ナス
会津丸茄子を串切りにして麻婆ナスにしてみました。
ここではナスを油通しせず、そのまま炒めてソースを絡めたのですが、ナスの食感が一般的なナスよりもかなりしっかりとしていて、やはり油通しした方が良さそうです。
●会津丸茄子(あいづまるなす)の主な産地と旬
◆主な産地と生産量
会津丸茄子は福島県会津地方で作られてきた野菜で、現在も地元の伝統野菜としてこの地方で作られ、主に産地で消費されています。
購入は産地の直売所やスーパーなどの他、ネットで取り寄せることもできます。
◆会津丸茄子の収穫時期と旬
会津丸ナスの収穫時期は7月中旬~10月上旬辺りまで会津伝統野菜、会津丸なすの来歴や特徴、産地と旬の時期、食べ方や料理レシピなどを沢山の写真と共に紹介します。会津丸茄子は昭和初期頃から会津若松市で栽培されてきた早生の丸ナスで、古くから作り続けられてきた在来種で果皮はやや硬く、果肉もしっかりとしており、煮崩れしにくいのが特徴です。で、最盛期は7月下旬頃から9月上旬頃にかけてとなります。
品種 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | ||||||||
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会津丸茄子 |
< 出 典 >
※ 「会津丸」福島県
※ 「会津伝統野菜について」福島県立会津農林高校
※ リオリコ農園