ー 目 次 ー
●ラッキョウの概要と特徴
◆ラッキョウとは
分類:キジカクシ目 > ヒガンバナ科 > ネギ属 > ラッキョウ
学名:Allium chinense G.Don (1827)
英名:Rakkyo
中国名:薤、藠头
和名:らっきょう/辣韮
別名:オオニラ(大韮)、サトニラ(里韮)、ガイハク(薤白)※生薬として
ラッキョウは中国が原産とされるネギ科の植物で、主にふくらんだ鱗茎(りんけい)部分を食用とします。カレーライスの付け合せとして供されるラッキョウの甘酢漬けでお馴染みですね。
ラッキョウの鱗茎は白く綺麗で、ニンニクやニラと同じような強い香りがあり、五葷(ごくん)のひとつでもあります。様々な薬効も持ち、日本には平安時代に伝わったとされていますが、当時はあくまでも薬用として用いられていたようです。
市場には根を少しだけ残して葉の部分と共に切り取られた状態の「根付きらっきょう」や「泥付きらっきょう」と、根を綺麗に切り取り、表面も酢水で洗い、すぐに使える状態にされた「洗いらっきょう」として出荷されます。
◆エシャレット(エシャロット)と島ラッキョウ
島ラッキョウと呼ばれているものがありますが、こちらは沖縄の特産として知られ、ラッキョウの一種です。
また、葉付きの細いラッキョウのようなものがエシャレットまたはエシャロットという名称で出回っています。これはラッキョウを土寄せして栽培され、若取りされたもので、クセが弱く生のままでも食べられます。
●ラッキョウ(辣韮/らっきょう)の主な産地と旬
◆ラッキョウを特産とする地方
特産としてラッキョウが有名なのはなんといっても鳥取県の「砂丘らっきょう」ではないでしょうか。また、鹿児島でも吹上砂丘を主な産地とする砂丘らっきょうが有名です。
一方福井県では「花らっきょう」という名称で親しまれ、三里浜を中心に産地としても知られています。
徳島県では「鳴門らっきょう」という呼び名で関西に出荷されています。
◆全国のラッキョウの栽培面積と収穫量
農林水産省がまとめている地域特産野菜生産状況調査によると、2020年産では全国の栽培面積533ha、収穫量は7,400トンとなっており、そのうちの4割近くを鳥取県、次いで約3割を鹿児島県、そして約1割を宮崎県が占めています。その他鳴門らっきょうで知られる徳島県、島ラッキョウの産地沖縄県、そして全国で唯一三年子らっきょうを作っている福井県と続きます。
全国的にらっきょうの栽培は減少傾向にあり、これより10年前の2010(平成22)年産の全国のラッキョウ生産量を見ると、全国の収穫量は12,365トンあり、この10年間の間におよそ4割も減ってしまっています。食生活の変化などでラッキョウの消費が減ってきたことや、生産者の高齢化なども要因となっていると考えられます。
◆ラッキョウの収穫時期と美味しい旬
ラッキョウは8月から9月頃に親となる鱗茎を植え付けます。その鱗茎からすぐに芽が伸び、晩秋の頃には紫色の花を咲かせ、その後冬を越します。やがて春になり、葉を茂らせ新たな鱗茎に栄養を蓄え、葉が衰え始めた初夏に収穫されます。
旬となる収穫の最盛期は地方によって若干ずれていますが、早いところで5月頃から始まり、7月頃まで続きます。
品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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ラッキョウ | ||||||||||||
エシャレット | ||||||||||||
島ラッキョウ |