●連島ごぼうとは

 「連島ごぼう」は岡山県水島地域並びに倉敷地域の一部で、主に砂土壌で栽培される白肌ごぼう系統品種のごぼうです。

◆連島ごぼうの来歴

連島ごぼう(つらじまごぼう)

 「連島ごぼう」は古くからこの地域で作られてきた伝統野菜という訳ではありません。栽培が始まったのは1947(昭和22)年ごろからで、東高梁川が改修工事によってなくなり、後に残った砂地の土地を活かして栽培が始まりました。

 その頃から現在まで栽培に適したゴボウ品種が探求され、現在の白肌ごぼう系統になりました。川砂を主体とした畑で栽培されるため収穫した際にゴボウに土が付かず、洗い落としやすい砂であることから、洗いゴボウとして出荷されます。促成栽培も行われ、中国・四国地方では最大の洗いごぼうの産地となりました。

 2006(平成18)年には、倉敷市地域ブランド協議会において「倉敷ブランド」に認定され、2016(平成29)年には晴れの国岡山農業協同組合から出荷される「連島ごぼう」が地理的表示(GI)産品に認定されました。

◆連島ごぼうの特徴

 「連島ごぼう」は白肌系のごぼう品種で、水はけが良い砂地の畑で栽培されることにより、収穫されたゴボウに土が残りにくく、収穫後水槽に浸けて洗うことでゴボウそのものの白さが活かされています。

連島ごぼう(つらじまごぼう) 連島ごぼう(つらじまごぼう)の断面

 ゴボウの長さや太さは一般的なゴボウと大きな違いはありませんが、肉質は繊維が柔らかく、アクが少なく甘味があるのが特徴です。

 買った時点で既に洗われており、土ゴボウのように丁寧に洗う手間が必要なく、サッと洗うだけですぐに使えます。また、皮ごと食べられ、皮ごとささがきにしても白く仕上がるのも特徴です。

●連島ごぼうの主な産地と旬

◆主な産地と生産量

 「連島ごぼう」として出荷できる産地は、高梁川の砂の堆積を利用し、他産地にはない砂地土壌で栽培することができる岡山県水島地域並びに倉敷地域のうち西阿知及び大高に限定されています。

 JA晴れの国岡山によると、2023(令和5)年の時点では、24戸が約12ヘクタールで、年間約300トンを収穫しているそうです。

◆連島ごぼうの収穫時期と旬

 「連島ごぼう」は成長が早く、促成栽培も含め年に3回収穫時期があり、ほぼ年間通して市場には出荷されています。

 栽培のサイクルは下記の3つです。

 秋まきごぼう 10月に種まき、4月から7月にかけて収穫。

 春まきごぼう 4月に種まき、7月から9月にかけて収穫。

 新春ごぼう  9月に種まき 1月~2月にかけて収穫。

 これらの中で、最も収穫量が多い最盛期は7月から9月となっています。

品種 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
連島ごぼう                        

< 出 典 >

※ 「連島ごぼう」JA晴れの国岡山

※ 「岡山県 JA晴れの国岡山 連島ごぼう」JAの知的財産活用事例 JAグループホームページ

※ 「第24号:連島ごぼう」地理的表示(GI)保護制度 登録産品 農林水産省