●パセリの概要と特徴
◆パセリとは
分類: セリ目 > セリ科 > オランダゼリ(オランダミツバ)属 > オランダゼゼリ
学名:Petroselinum crispum
英名:Parsley 仏名:Persil
中国名:香芹
和名:オランダゼリ(和蘭芹)/オランダミツバ
パセリは地中海沿岸が原産とされるセリ科の植物で、標準和名ではオランダセリあるいはオランダミツバと呼ばれています。ヨーロッパで一般的な平たい葉の形をしたイタリアンパセリ(Petroselinum neapolitanum)に対し、日本ではこの縮れ葉タイプが一般的です。葉が縮れていることからカーリーパセリとも呼ばれています。この縮れは、品種改良によるものとされています。また、中国パセリやシャンサイ(香菜)、パクチーなどいろいろな呼び名があるコリアンダーは同じセリ科ではありますが別属に分類されています。
日本には18世紀(江戸時代)にオランダ人によって長崎に持ち込まれたことからオランダゼリと呼ばれるようになりました。
昭和時代、洋食店などの料理には彩的にパセリが添えられていたことが多く、これだけを口にするとクセが強いため食べない人がほとんどでした。そうしたこともあって、一部のお店では一度お客に出した物を使いまわすようなことも行われ、さらにこれを食べない風潮が強まった時期もありました。
パセリは独特の香りを持つことから、そのものをポンと添えるのではなく、香味野菜としてスープやサラダ、ソースやドレッシングなどに小さく刻んだりして加えることで風味付けに用います。また、煮込み料理にブーケガルニとして風味づけに使われます。また栄養成分を多く含んだ野菜でもあり、使い方一つで美味しく食べられるので、積極的に食べたい野菜です。
◆パセリの特徴
パセリの葉はイタリアンパセリと同じように、柄が3つに分岐し、その先に更に3つに分岐しながら先に大きな切り込みによって3つに分かれた葉が付いています。ただ、葉の先が細かく縮れ本来の姿が分かりにくくなっています。
特有の香りを持ち、古くからハーブとして利用され、今でもあらゆる料理に用いられたり、飾りとして添えられたりしています。
●パセリの主な産地と旬の時期
◆パセリの全国の収穫量とトップ20
パセリは北海道から沖縄に至る全国各地で栽培されていますが、その中でも主な産地は千葉県、長野県です。
農林水産省がまとめた令和2年産のパセリの収穫量を見ると、全国で2780トンあり、そのうちの42%を千葉県が占めており、次いで長野県24%となっています。
◆春から秋にかけて収穫できます
パセリは日本の気候では春か秋に種を蒔き、春の3月頃から11月頃にかけて収穫することが出来ます。ただ、ハウス栽培などもされており、通年市場には出回っています。
美味しい旬の時期は春の3月から5月頃までと秋の9月から11月頃が葉が柔らかく美味しい時期となります。
◆家庭でもプランターで作れます
パセリは家庭菜園でも気軽に作れる野菜の1つです。種を蒔いてから約1ヶ月ほどで収穫できるくらいに育ちます。
品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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パセリ |
< 出 典 >
※ 「パセリ 香りだけでなく栄養価も高い」野菜まるごと事典 成美堂出版 p.169