●白ナスとは
「白ナス」と呼ばれるものには、表皮の色が淡い緑色のもの(青ナス)も含まれますが、ここでは表皮の色が真っ白のタイプで、米ナスのような大きさや形の「とろ〜り旨なす」や「ホワイトベル」を紹介します。
◆もともとは西洋品種

白ナスは主にヨーロッパ系の品種で、国内では「ホワイトベル」やトキタ種苗の「メランツァーネ ラテ」などがあります。また、国内の種苗メーカー、タキイ種苗が開発した「とろ〜り旨なす」(旧 揚げてトルコ)の他、新潟で栽培されてきた固定種の「越後白なす」もあります。更に細長いタイプでは、丸種株式会社の「味しらかわ」やタキイ種苗の「下町美人」などもあります。また、小さなナスでは「タマゴナス」などもあります。
このページでは「米ナス」と同じような大きさや形をしているタイプを紹介します。
ここ数年、白ナスが注目され、各地で栽培されるようになってきました。また、産地化の動きもみられます。
タキイ種苗の「とろ〜り旨なす」は以前「揚げてトルコ」という商品名でしたが、2021年から現在の名称に変わったものです。愛知県のJAあいち三河では2019年からこの「とろ〜り旨なす」の産地化がすすめられています。
◆白ナス「とろ〜り旨なす」「ホワイトベル」の特徴
「とろ〜り旨なす」の果実は果重250〜300gで長さ16〜20cm、太さ7〜8cmの楕円形で米ナスを白くしたような大きさと形です。表皮の色は真っ白で艶があり、ヘタの部分は緑色です。


「ホワイトベル」の大きさは直径8~9cm、長さ15cm程で、こちらも米ナスと同じような形をしています。表皮の色は真っ白で艶があり、ヘタの部分は緑色です。
こうした真っ白のナスには一般的な紫色のナスに含まれるアントシアニン系色素の「ナスニン」が含まれていないのが特徴です。中の果肉も見事に真っ白で、種も気になりません。
◆実際に食べてみて

ヨーロッパのナスは皮が固いものが多いですが、「ホワイトベル」はそれ程固さを感じず食べられました。果肉はみずみずしく、加熱調理すると程よく柔らかくなり、クセも無く美味しく食べられました。
一方、「とろ〜り旨なす」は皮はヨーロッパ系らしくやや硬めですが、加熱調理することで果肉がとろけるように柔らかくなります。
◆調理のポイントと適した料理

白ナスはこの白さがポイントです。切ると時間と共にアクのために茶色く変色してくるので、すぐに塩水に浸して置くようにしましょう。

フライパンなどで焼いたり炒める等の加熱調理すると皮の色が茶色くなります。白く仕上げたい場合は、さっと180度位の油で素揚げしておくと綺麗に仕上がります。もちろん、色が気に成らないのであれば生のまま炒めたり焼いても大丈夫です。


また、皮が硬い分、加熱調理をした際に果肉の水分をしっかりと閉じ込める働きをするので、厚めの輪切りにしたり、縦半分に切って調理すると中がとろとろに仕上がりやすいです。
◆適した料理

素揚げして色々なソースで食べたり、グラタンやパスタの具などにお勧めです。クリームシチューやクリーム煮などを白く仕上げたい場合にはこうした白ナスが活かせます。
炒め物に加えても良いでしょう。その他、米ナスと同じ料理に使えます。
写真は「ホワイトベル」を輪切りにして、さっと素揚げしてからフライパンで両面焼き、トマトソースと合わせたもの。
◆「とろ〜り旨なす」のクリースソーススパゲッティ
「とろ〜り旨なす」を細切りにしてクリームパスタの具材にしたもの。

柔らかいナスの食感はソースとなじみ易く、色もクリームソースに馴染みます。
◆適した料理
「とろ〜り旨なす」を縦にスティック状に切り、ニンニクを効かせながらオリーブ油でソテーしたものを鶏肉の付け合わせにしました。

こんな風にするとトロっとした食感は楽しめませんが、紫色の茄子とは違った味わいで、これはこれで美味しいです。
◆白ナスを使った料理をレシピサイトで探す
主な料理レシピサイトの白ナスや「とろーり旨なす」を使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。
クックパッド | レシピブログ | 楽天レシピ |