ツルナ/蔓菜/つるな/ハマヂシャ:特徴や主な産地と旬

ツルナ/蔓菜/つるな/ハマヂシャ/つる菜

●ツルナの概要と特徴

◆ツルナとは

分類:ナデシコ目 > ハマミズナ科 > ツルナ属 > ツルナ

学名:Tetragonia tetragonoides (Pall.) Kuntze (1891)

英名:New Zealand spinach

中国名:蕃杏

和名:つるな/蔓菜

別名:はま菜、ハマジシャ(浜萵苣)、ハマホウレンソウ

ツルナ/蔓菜/つるな/ハマヂシャ/つる菜

 ツルナはハマミズナ科の多年草で、海岸の砂地に自生しており、古くから食用や生薬として用いられてきました。茎が蔓のように地面に広がる事から「つる菜」と呼ばれるようになったほか、沖縄などでは「はま菜」などともよばれています。また、生薬としては「蕃杏(ばんきょう)」または「浜千舎(はまじしゃ)」と呼ばれています。

 その他食用だけではなく、庭園のグランドカバーなど園芸用としても用いられています。

 ちなみに、英語では「New Zealand spinach(ニュージーランドのホウレンソウ」と呼ばれていますが、これはイギリスの探検家で知られるキャプテン・クックがニュージーランドに自生していたものを持ち帰り、それが栽培されるようになったからだそうです。

 原産地は日本から中国とされ、太平洋をとりまく日本をはじめ、東アジアからオーストラリア、オセアニア、さらに南米のチリなどの沿岸の沿岸に広く分布しています。

◆ツルナの特徴

ツルナ/蔓菜/つるな/ハマヂシャ/つる菜

 ツルナは茎が蔓上に伸びて広がっていきますが、食用には若い伸びて間が無い柔らかい部分を収穫します。

 葉はやや肉厚で、葉の表面はアイスプラント程ではありませんが、細かい粒状の突起で覆われていて、光を当てると白く見えます。

 通常食べる場合は下茹でするか加熱調理され、その食味は青臭みやクセが無く、しゃきしゃきした歯触りが心地良い美味しく食べやすい野菜と言えます。

●ツルナの主な産地と旬

◆主な産地と生産量

 ツルナは日本では北海道の南部から南の全国の浜辺で見る事が出来ます。特に太平洋沿岸部の砂地の海岸に多いとされています。さらに日本に限らず、アジア、オセアニア、南米の太平洋沿岸地域に広く自生していて、各地で食用にされてきました。

 自生している他、食用としての栽培も行われています。

◆ツルナの収穫時期と旬

 ツルナは4月下旬頃から小さな黄色い花をつけはじめます。収穫は5月頃から10月頃までの間、蔓が伸びた先を採る事が出来ます。したがって、ツルナは夏野菜と言えます。

品種 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
ツルナ