●萩 たまげなすとは
「萩 たまげなす」とは山口県で作られている「田屋なす」という大きなナスのうち、果重500g以上でかつ品質が良いものにつけられているブランド商標です。
◆萩 たまげなすの来歴
「田屋なす」は、もともと昭和初期に長門市仙崎田屋地区で栽培され始めた大果になるナスで「田屋なす」と呼ばれてきました。昭和50年代に萩市の農家に種子が伝わり栽培されるようになり、一時はほとんど栽培されなくなったのですが、萩では自家用として栽培を続けていた農家がいました。
近年、伝統野菜などその地に受け継がれてきた野菜が見直されるようになり、この「田屋なす」も萩の野菜として注目され、2003(平成15)年から本格的な栽培が復活し、その大きさや味にたまげる(驚く)ということから2009(平成21)年に「萩たまげなす」と商標を登録しブランド化がすすめられました。
2014(平成25)年には「やまぐちブランド」の農産物第1号として認定されています。
収穫された「田屋なす」の中から重さ500g以上で、かつ品質が良い物を選果し「萩たまげなす」として出荷しています。
◆萩 たまげなす(田屋なす)の特徴
田屋なすは果実重が500g以上、長さ30cm以上になる長大なナスで、1株から3~5本しか採れないようです。果皮色は一般的なナス寄りは薄めの濃紺色です。
果肉は柔らかく遊離糖類が多いことから甘味があり、アクが少なく、一般のナスよりペクチンが多いため加熱するとトロリとした食感となのが特徴となっています。また、種子が少ないのも特徴となっています。
撮影した田屋なすは6月15日に届いた「萩 たまげなす」2本で、いずれも35~39cm、590gほどある大きなものでした。
果形は同じように大きなナスである熊本の赤ナスとは違い、首下から、先端に向けて細くなり始める手前まで全体に太さがあまり変わらない円筒形の部分が長く、輪切りにした時に同じ大きさの輪切りが沢山作れます。
触った感じは比較的柔らかめで、真ん中辺りで切った断面は淡い黄緑色を帯びた色合いで、小さな空洞もみられますが、この部分には種子は見られません。
●萩 たまげなす(田屋なす)の主な産地と旬
◆主な産地と生産量
萩 たまげなす(田屋なす)は萩市と長門市で栽培されています。
萩市と長門市で5戸の生産者がハウス約40aで栽培に取り組んでおり、このうち、萩市では2023年、3戸の生産者がハウス約34aで栽培に取り組み、出荷量22,000本、販売金額750万円を目指しているそうです。
◆萩 たまげなす(田屋なす)の収穫時期と旬
萩 たまげなす(田屋なす)の出荷時期は5月下旬から7月中旬までとなっています。
品種 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | ||||||||
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萩 たまげなす(田屋なす) |
●萩 たまげなすの美味しい食べ方と料理
萩 たまげなす(田屋なす)は太く長い形から、同じサイズの輪切りが沢山作れます。また、果肉は柔らかく種子が少ないことから食感がなめらかです。
ほんのり甘味があり、ペクチンが多く含まれているため加熱するととろりとした食感になります。焼きナスや田楽にされることが多いようです。
◆萩 たまげなすのガーリックステーキ
厚めの輪切りにした萩 たまげなすに塩胡椒を振り、ニンニクを効かせながらオリーブ油で両面焼き色が付くように焼き上げたもの。
トマトソースとの相性は言うまでもなく、ナスはふわトロに焼きあがってとても美味しい。
◆萩 たまげなす挽肉乗せグラタン
輪切りにした萩 たまげなすに塩胡椒を振り両面焼き上げてから器に並べる。
ひき肉とみじん切りにしたタマネギ、にんにくを合わせ、塩胡椒を振って炒めケチャップを加えてよく合わせて、先のナスの上に広げる。
オニオンスライスとプチトマトをのせ、チーズをたっぷりとかぶせてオーブンで焼き上げる。
ナスはトロットロに仕上がります。ナスとひき肉を交互に重ねても良いでしょう。
◆萩 たまげなすの麻婆茄子
萩 たまげなすを使った麻婆茄子。一つが大きいので食べ応えがあります。また、種子がほとんどないのが良い。
◆萩 たまげなすとズッキーニのトマトソーススパゲッティ
萩 たまげなすとズッキーニを大きめのさいの目に切り、トマトソースのパスタにしたもの。
普通に美味しいです。が、萩 たまげなすでなくても良いかも。
< 出 典 >
※ 「萩たまげなす」萩市観光協会公式サイト
※ 「大きさと美味!2段階の驚き「萩たまげなす」」萩Gochi 萩市総合政策部 産業戦略室
※ 「今年もあの、大きな!おいしい!「萩たまげなす」が登場です! 「令和5年産萩たまげなす出発式」を開催します。」山口県報道発表 2023年5月2日