●花オクラの概要と特徴
◆花オクラとは
分類:アオイ目 > アオイ科 > アオイ亜科 > フヨウ連 > トロロアオイ属 > トロロアオイ
学名:Abelmoschus manihot Medik
英名:Aibika
和名:トロロアオイ
別名:花オクラ
花オクラと呼ばれるものは中国が原産とされるトロロアオイの花で、オクラの花と見分けがつかないくらいよく似ていますが同属別種の植物に分類されており、花だけを食用とし、オクラと同じように実をつけますが、これは硬くて食用にはなりません。もともと食用としてよりも、この根から抽出されるネリと呼ばれる粘液が古くから和紙を作るうえで重宝されてきました。
ここでは食材としての花オクラに関して紹介していきます。トロロアオイは草丈 1 ~ 1.5mほどで、夏に黄色い花をつけ、花は朝に開花し、夕方にはしぼんでその夜には落ちてしまいます。
◆花オクラの特徴
花オクラの花は直径20cm前後でオクラの花とそっくりですがずっと大きいです。
花弁は5枚で明るい黄色で付け根部分は濃い赤紫色です。花の中心に雄しべと雌しべが一体となった柱があります。
花オクラにはオクラと同じように粘り気があり、花弁は生のままでも美味しく食べられます。
●花オクラの主な産地と旬
◆主な産地と生産量
トロロアオイの主な産地は茨城県で、全国の約9割を占めていますが、これは食用の花ではなく、主にネリの原料としてです。花オクラは収穫しなくても1日でしぼんで落ちてしまうため、収穫後も非常に傷みが早く流通させるのが難しいため、直売所で販売される程度です。
トロロアオイ自体は環境適応力が高く、国内であればほぼ全国で栽培は可能となっています。
◆花オクラの収穫時期と旬
花オクラの収穫時期は7月下旬頃から9月にかけての夏です。花は朝に開花してしまうため、蕾を収穫するのであれば明け方に行う必要があります。
品種 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | ||||||||
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花オクラ |
●花オクラの選び方と保存方法
◆花オクラはその日のうちに
花オクラは非常に傷みが早く、収穫されたその日のうちに調理した方が良いでしょう。調理するまでは乾燥しないように密封したうえで冷蔵庫の野菜庫に入れておきます。そうしておいてもおそらく翌日には花弁が柔らかくなってしまっていると思います。
買う時も、花弁1枚1枚がしっかりとしているかよく確認しましょう。
◆蕾か開いているもの
花オクラは主に花弁を食べます。蕾の状態か、開いているものを選ぶかはどういった料理に使うかで決めます。花弁で何かを包むような料理であれば開いているものの方が花弁の一枚一枚がしっかりと広がっていて使いやすいです。花ズッキーニのように中に詰め物をするのであれば蕾状のものがお勧めです。
●花オクラの美味しい食べ方と料理
◆調理のポイント
花オクラの花弁は生のままサラダとして食べることができます。その際、花弁を付け根側から外側に向けて切っていくと花ビラが外側に丸まって可愛いです。
茹でる場合は、湯の中に酢を加えるのがポイント、酢を加えることで黄色が鮮やかに茹で上がります。また、茹ですぎないこと。しゃぶしゃぶの要領でしんなりしたらすぐに引き上げます。
オクラと同じように花オクラもネバネバ食材です。花弁はほんのり甘味があり、ほのかにオクラに似た香りがあります。
◆花オクラのお浸し
花オクラをサッと茹でてつゆに浸したもの。冷たく冷やして頂きます。
◆花オクラの天ぷら
花オクラの蕾に衣をまとわせ、カラッと揚げた天ぷらもお勧めです。
◆花オクラを使った料理をレシピサイトで探す
主な料理レシピサイトの花オクラを使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。
クックパッド | レシピブログ | 楽天レシピ |
●花オクラの写真ギャラリー
撮影機材: CANON EOS R5 , RF28-70mm F2 L USM, RF100mm F2.8 L MACRO IS USM
ロゴなし元画像サイズ:約4500万画素 8192X5464pix 72dpi RAWデータあり