●金福すいかとは
「金福すいか」は福井が育成し2000年にデビューした黄皮・赤肉種の小玉スイカです。その後、より甘く割れにくい後継品種の開発がすすめられ、2023年に「シン・金福すいか」となりました。
◆金福すいかの来歴
「金福すいか」は福井市園芸センターにおいて小玉種なしスイカを開発すべく1997年から研究がすすめられ、2000年に黄皮で赤肉の小玉スイカが誕生しました。その年に種苗法に基づき登録出願、2003年に品種登録されています。
その後2007年には緑皮で黄肉の小玉スイカも誕生し、2009年に品種登録されています。
この色違いの2種の名称はそれぞれ金福・銀福とし、2玉セットの贈答向けなどで販売されてきました。
近年、より甘く割れにくい品種をという市場からの声を受け、約200通りのスイカの交配から選抜育成された改良品種が誕生し、シン・金福スイカとして2023年から栽培出荷が始まりました。
◆金福すいかの特徴
「金福すいか」は果実重2kg前後の小玉スイカで、果皮色が黄金色で果肉は赤色です。ここに掲載している写真は全てシン・金福すいかです。
果肉は果汁が多くシャリ感があり、まろやかな甘みで種子が少ないのが特徴となっていました。
シン・金福すいかは外見や大きさ、それに食べた時のシャリシャリ下食感はそのままに、平均糖度が13度と従来のものよりも2度ほど高く、種子もほとんどないのが特徴となっています。
このスイカは果面が傷つきやすいため、防風のためビニールハウスの中で、地這ではなく空中立体栽培されています。ある程度実が大きくなってきたらネットを使い玉吊りした状態で収穫まで大切に育てられます。
以前の「金福すいか」は品種登録されていますが、「シン・金福すいか」は登録の出願もされていないようです。参考までに、農林水産省の品種登録データベースに登録されている先代の金福すいかの特性を紹介しておきます。
『-----
果実の形は球、重さは軽、花落痕が大きさは中、
果皮の地色は黄、網状斑の多少はかなり少、条斑の多少は少、
内果肉の色は濃桃、果肉の硬さは中、繊維は少、糖度は高、1果含有種子数は極少である。
雌花の開花期は早、成熟日数は短である。
「紅鈴」と比較して、花落痕が大きいこと、1果含有種子数が少ないこと等で、「黄福」と比較して、果形が球であること、1果含有種子数が少ないこと等で区別性が認められる。
-----』以上、抜粋。
◆実際に食べてみた金福すいかの食味
撮影試食した物は6月19日に届いたシン・金福すいかです。果重は2キロあまりありました。
果形は綺麗な球形で、果面は明るい黄色の地に濃い黄色の縦縞が入っておりとても美しい外見でした。
包丁で半分に切ると果肉が割れることもなく綺麗に切れ、その断面には白い未熟な種子がいくつか見えていました。
食べてみると、シャリっとした食感と共に甘い果汁が広がり、皮ぎりぎりまで美味しく食べられました。
計ってみた糖度は14.5~14.6%でした。
この2kgほどの大きさというのが丁度良い感じで、6人位までであれば食べきりサイズで、2~3人でも二日に分けて食べきれます。半分に切れば冷蔵庫にも入れやすいサイズです。
ちなみに、価格は県外でも1個3000円ほどと、そこまで高価ではないのでコストパフォーマンスは良いと思います。
●金福すいかの主な産地と旬
◆主な産地と生産量
金福すいかは福井県福井市のオリジナル品種として特産化されており市内で作られています。
2023年のシーズンは7,500~10,000個の出荷が見込まれているそうです。
◆金福すいかの収穫時期と旬
金福すいかの収穫は6月中旬頃から始まり8月上旬頃までで、6月下旬から7月中旬頃が最盛期となります。
品種 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | ||||||||
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金福すいか |
< 出 典 >
※ 「金福すいか・銀福すいか」福井市ホームページ
※ 「生まれ変わった「金福すいか」試食会 糖度は13度、7500個出荷へ【福井】」
※ 「金福すいか・銀福すいか 目ぞろえ会 糖度は14.2度で出来上々【福井】」福井テレビ
※ 「登録番号11104 金福」 農林水産省品種登録データベース
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