ピノ・ガール:来歴や特徴と産地や旬

ピノ・ガール(PINO-GIRL) 小玉スイカ、種が小さい

●ピノ・ガールとは

◆ピノ・ガールの来歴

 「ピノ・ガール」は奈良県の種苗メーカーナント種苗株式会社が開発し、2020年から商業出荷が始まった新しい小玉スイカの品種です。

 この小玉スイカ「ピノ・ガール」は種の大きさが従来品種のおよそ4分の1ととても小さく、タネを取り出すことなく食べられるマイクロシード小玉西瓜と呼ばれるもので、これまでのスイカに対する概念を大きく変える品種として注目されています。

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 スイカの種に対しては食べる際に口から出さなければならないのが面倒という人が多く、スイカ離れの一因にもなっていたと考えられているため、これまでも種ナシ品種が開発され市場に登場はしていますが、マイクロシード小玉西瓜はあえて種ごと食べて美味しいスイカなのです。

ピノ・ガール(PINO-GIRL) 小玉スイカ、種が小さい

 ナント種苗のPR戦略として、2019年の冬物と2020年春物にクラウドファンディングを活用した『春の初物で感動をお届け!タネまで食べられる西瓜「ピノ・ガール」』プロジェクトが実施され話題になっていました。

◆ピノ・ガールの特徴

 ピノ・ガールは小玉スイカで、果重1.5~2kgのやや縦長の長楕円で、果皮表面は一般的な小玉スイカと同じ緑の地に暗緑色の縦縞が入っています。(写真のものは約2.3kg) ピノ・ガール(PINO-GIRL)の断面、種が小さい

 皮は薄く、中の果肉は濃桃色で、写真は種が無い部分で切ってしまったため種無しに見えますが、種はあります。果肉はやや硬めでシャリ感がしっかりとあり、糖度が高いのが特徴です。

 最大の特徴が種の大きさで、一般的なスイカの種と比べて1/4と小さく、食べた時に種の存在がほとんど気にならず、『万が一タネを噛んでも柔らかなチョコチップのような食感で嫌な苦味がありません。』と紹介されています。

 また、種が小さく、種子周りの果肉も劣化しにくいので、普通スイカに比べて日持ち性が優れるとのことです。

◆実際に食べてみたピノ・ガールの食味

 撮影試食したピノ・ガールは山形県産で7月下旬に購入したものです。

 まず切った時に皮の薄さに驚きました。

ピノ・ガール(PINO-GIRL)の断面、種が小さい

 食べてみると確かにまるで種がないかと思うくらい歯に種が当たらず食べられます。あえて種を取り出して噛んで見たのですが、種は柔らかくつぶれ、苦みなども感じませんでした。

 そして、果肉の食感もシャリ感が抜群で、甘味も強くとても美味しい西瓜でした。糖度を計ってみると14度前後ありました。

●ピノ・ガールの主な産地と旬

◆主な産地と生産量

 ピノ・ガールは2020年から熊本県や茨木県、青森県などスイカの主要産地でテスト栽培出荷が行われ、2021年は更に産地を拡大し栽培出荷されています。今後さらに生産者が増えてくることと思われます。

◆ピノ・ガールの収穫時期と旬

 ピノ・ガールはカタログ上での最適収穫時期は無加温ハウス4~7月、露地トンネル6~9月となっています。

 上記以外の加温ハウス栽培などもあり、市場には上記より長い期間柄有痛すると思いますが、やはり旬の時期は6~8月の夏です。

ピノ・ガール 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
無加温ハウス                        
露地トンネル                        

< 出 典 >

 ※ ナント種苗ネットカタログ

 ※ 『春の初物で感動をお届け!タネまで食べられる西瓜「ピノ・ガール」第2弾』Makuake

 ※ 品種登録データベース 農林水産省ホームページ

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