ゼンマイ(薇/ぜんまい):特徴と採れる旬の時期
●ゼンマイ(薇/ぜんまい)とは
◆分類と分布 ゼンマイ科ゼンマイ属
ゼンマイはゼンマイ科ゼンマイ属のシダ植物で、若芽を食用とします。日本には北海道から沖縄に至るまで全国の野山に自生していて、ワラビと並び山菜として古くから親しまれてきた食材です。
◆特徴
ゼンマイは土から顔を出し、幼葉を渦巻状に巻いた状態で伸びてきます。この幼葉がワタ状の繊維で覆われているのが大きな特徴です。
成長するにしたがいこの綿毛が落ち、青い葉が広がり始めます。
食用とするのは、この綿毛が残っている若い芽です。
また、ゼンマイには雄雌があり、「男ゼンマイ」と「女ゼンマイ」と呼ばれています。ちなみに写真に掲載しているものはどれも「男ゼンマイ」です。「女ゼンマイ」は茎がやや太めで巻いている葉の表面がつるっとしていて少なめです。一方「男」は巻いている葉の部分が膨らんでいて葉の表面がざらついています。これは胞子を飛ばすためだそうです。食べて美味しいのは「女」の方で、「男」は食べられない訳ではありませんが、やや固く女に比べ味が落ちるため採らない方も多いようです。
◆ゼンマイの織物も
ゼンマイの綿毛を集め茹でて乾燥させたのち、真綿などと混ぜて紡いで織物にしたものもあります。かつて山里ではこうした織物も生活の知恵としてされていたようですが、現在ではほとんど作られる事は無くなり、極僅かに織物に拘りのある方が趣味で作られる程度となり、非常に高価な織物となっています。
●ゼンマイ(薇/ぜんまい)の旬は
●ゼンマイの旬は春から初夏
全国で採れる為、地方により時期に開きがありますが、九州の3月中旬頃に始まり4月中旬から5月の連休辺りに本州で旬を迎え、更に6月初旬位になると東北など北の地方が旬を迎えます。まさに自然の中の春だけに楽しめる季節感あふれる食材の一つです。生えている場所は微妙に違いますがワラビとほぼ同じ時期に生えます。
品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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ゼンマイ(薇/ぜんまい) | ||||||||||||
ワラビ |
●ゼンマイ採りのポイント
◆生えている場所
山深いところでなくても、里山や山道の脇などにもよく生えています。石垣のようなところに生えている事が多く、昔は棚田の石垣にべったりと生えていたようです。
私は、ちょっと車を走らせ、山道の斜面などで採ります。比較的日当たりが良い場所の方が良く見つかります。一か所見つけると付近には他にも株がある事が多く、そこで家族一食分くらいは採れると思います。
◆採るゼンマイの状態
美味しく食べられるゼンマイは、綿毛がしっかりと残っていて、葉が広がっていないものです。
また、茎が太く赤ぽい色をしている方が良いです。緑色でひょろひょろしている物は固く筋っぽい物があるので避けましょう。
また、株には雄雌が一緒に生えており、「女ゼンマイ」の方だけを収穫します。ただ、女ゼンマイも全て収穫してしまうと子孫が残らないので1~2本は残すようにしましょう。
画像ギャラリー
男ゼンマイ |
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