●福太夫(ふくだゆう)とは

 「福太夫」は福井県の園芸研究センターが「新平太夫」に「織姫」を交配して育成した梅の早生品種で、黄色く熟してから収穫され、香りが良く梅干しの他、ジャムやスウィーツにも適した品種である。

◆福太夫(ふくだゆう)の来歴

 福井県の園芸研究センターにおいて「南高」の一樹変異として育成され1986年に品種登録された「新平太夫」という品種は自家結実性が高く、豊産性である。これに小梅品種である「織姫」を交配し、その実生から選抜育成されたのが「福太夫」である。本種も福井県で栽培されている他の品種同様、北陸の寒い環境で、交配に蜂などの介在がなくとも実が付く自家結実性品種となっており、2005年に県オリジナル品種として品種登録されている。

福太夫(ふくだゆう) 実梅

◆福太夫(ふくだゆう)の特徴

 福太夫の果実はやや小ぶりで、比較的球形に近い形をしている。果皮は黄緑色から熟すと全体に黄色くなる。陽光面の赤い着色は少なめである。

福太夫(ふくだゆう) 果実の形状と断面

 福太夫は黄色く熟した状態の方が桃やアンズのような香りと、酸味など本種の持ち味が活かせるため、通常ある程度黄色に近い色合いまで熟してから手もぎ収穫される。

 農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。

『-----

 果実の外観は円、果頂部の形は平、凹みは無、梗あの深さは中、広さはやや広、赤道部縫合線の深さは浅、扁肉果の多少は少、

 果実の大きさは中、果皮の地色は濃緑、着色は微、濃さは淡、形は陽光面である。

 果肉の色は淡緑、厚さは中、核と果肉の粘離は粘核、核の形は短楕円、大きさは中、色はやや淡褐である。

 成熟期はやや早で育成地においては6月中旬、結果量はやや多、果実の着色の難易は難、生理落果の多少は中である。

 「新平太夫」と比較して、果実の外観が円であること、成熟期が早いこと等で、「織姫」と比較して、果実及び核が大きいこと等で区別性が認められる。

-----』以上、抜粋。

◆実際に食べてみた福太夫(ふくだゆう)の食味

 撮影試食した福太夫は福井県内のスーパーで2026年6月19日に購入した2Lサイズのもの。この年は一気に入荷があったものすぐに終わってしまったそうだ。

 果実は全体に黄色く熟しており、甘くそれでいて爽やかな香りを発していた。実の大きさは平均29-30gだった。

福太夫(ふくだゆう)のジャム

 今回は梅ジャムに加工してみた。核の大きさは実の大きさの割にあまり大きくは感じなかった。

 加糖し煮ているうちからとてもいい香りが部屋中に広がり幸せな気持ちにさせてくれた。

 食べてみると梅特有の酸味が活き活きとしていながら青梅で作ったジャムとは違った甘くさわやかな香りが鼻から抜けるとても美味しいジャムに仕上がった。

●福太夫(ふくだゆう)の主な産地と旬

◆主な産地と生産量

 福太夫は福井県オリジナル品種なので、福井県内でのみ栽培出荷されている。

 2026年現在、福井県内の梅の主要品種は「紅映」や「剣先」で、福太夫はまだ新しい品種のため、生産量はまだ多くはないようだ。

 JA福井県では2026年から「福太夫完熟梅干し しそ漬け」の販売を始めたばかりで、それまでは福太夫の生産量が少なく、「新平太夫」とミックスした梅干しとして販売していた。

福太夫(ふくだゆう) 実梅

◆福太夫(ふくだゆう)の収穫時期と旬

 本種の収穫時期は6月中旬〜下旬頃で、樹上である程度黄色く熟してから収穫される。ただ、完全に熟してしまうと収穫後の日持ちが悪くなるため、収穫のタイミングの見極めが難しいらしい。

品種 6月 7月 8月 9月
福太夫(ふくだゆう)                        

< 出 典 >

 ※ 梅の特徴 若狭みかた梅生産組合

 ※ 「福太夫」梅干し発売 ふっくら柔らか果肉 JA福井県 FUKUI 若狭 ONE WEB

 ※ 「登録番号 12985」福太夫 農林水産省品種登録データベース

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