■あかつきとは?
「あかつき」は「白桃」と「白鳳」の交配から育成された食味が優れた白肉の桃で、全国で最も広く栽培されている品種です。その半分以上を福島県が占め、8月上旬頃から下旬にかけて旬となります。
●あかつきの来歴
「あかつき」は1952年(昭和27年)に、農林水産省の果樹試験場(現在の独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所)において「白桃」と「白鳳」を交配育成した中生種の桃で、1979年に品種登録されました。
育成当初各地の桃産地で試験栽培が行われましたが、200gに満たない小玉にしかならず、そのほとんどの産地が商品化を断念しました。その中で唯一福島県が栽培方法を試行錯誤し、300gを越える大玉が収穫できる技術を確立し、品種登録に至ったそうです。
その経緯から「あかつき」という品種名は福島県の「信夫三山暁まいり」にちなみ命名されたとの事です。現在福島を代表する品種であると共に、全国各地で栽培されるようになりました。
●あかつきの特徴
「あかつき」の果実は250~300gほどで玉揃いがよく、ふっくらとした扁円形をしています。果皮の色は全体に桃色に色付いています。若いうちは皮は手で剥けませんが、熟すと手で綺麗に剥くことができます。
果肉は白っぽいクリーム色でうっすらと紅が混じっています。肉質は緻密で溶質ですがしっかりと硬く日持が優れています。
糖度は12~14度と高く、酸味は少なめとなっています。桃の主要品種の中ではトップクラスの食味と言われています。
●実際に食べてみたあかつきの食味
これまで食べてきた「あかつき」の印象は、硬めの桃とは言われていますが、食感は硬すぎるということは無く、適度な存在感と染み出す甘い果汁は桃ならではの美味しさを感じさせてくれます。「白鳳」の食感に比べると緻密な分、果汁感よりも果肉感の方が強く感じます。
最近食べたものは普通のスーパーで2個600円ほどで売っていたものですが、果面に白い果点もしっかりと表れていて、計った糖度も14%前後ありました。
ただ、外見的には綺麗な果形だったのですが、切ってみると核割れしていました。
■あかつきの主な産地と旬
●全国のあかつきの栽培面積
2020(令和2)年産特産果樹生産動態等調査を見ると、あかつきは全国で約1,427haで栽培され、桃全体の中で約18%を占め、日本で最も広く栽培されている桃となっています。
主な産地は、福島県で、全国の「あかつき」の生産量の半分以上を占めています。次いで長野県、山梨県、山形県と続きます。
●あかつきの収穫時期や出回る旬
「あかつき」は福島県や山形県では7月中旬頃から収穫が始まり7月いっぱい続きます。沢山出回るのはお盆前の8月中旬頃までですが、産地を移しながら9月頃までとなります。
旬のカレンダー | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | ||||||||
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あかつき |
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