ー 目 次 ー
●トミーアトキンス種とは
◆トミーアトキンス種の来歴
トミーアトキンス種はアメリカのフロリダ州ブロワード郡のトーマス・H・アトキンス(Thomas H. Atkins)氏の敷地に1922年頃に植えられたヘイデンの種子から生えたと伝えられています。
彼は1940年代からフロリダ マンゴー フォーラムにこのマンゴーを何度も出品したのですが、本種が繊維質が多く味的にも今一つという事で審査会で認められませんでした。
ただ、このマンゴーは大きくて形がよく、見た目が優れていることや、収穫してからの保存性が高く、また、当時主要品種だったヘイデン種に比べ耐病性も高く、生産性も優れていたことから商業的に優れた品種であるという確信があり、接ぎ木により増殖し1948年にマンゴーの販売を始めたそうです。そして、1950年代になると生産者の間で人気が高まり、各地で栽培されるようになり、今ではアメリカ大陸で最も広範囲に栽培されている商業品種にまでなっています。
日本ではケント種やヘイデン種などとともにアップルマンゴーと呼ばれ、品種名はあまり意識されていないのではないでしょうか。
◆トミーアトキンス種の特徴
トミーアトキンス種の果実は中型から大型で果形はアーウイン種と同じような卵のような楕円形です。
果皮色は緑の地色に濃い赤色に着色していきますが、熟度によって半分以上が緑のものから、全体に赤く着色したもの、黄緑色から黄色、赤色と美しいグラデーションになっているものなどかならばらつきがみられます。
果皮はやや厚く輸送性に優れており、輸出向け商業栽培品種として広く栽培されるようになった大きなポイントとなっています。
中に果肉は濃い黄色で、他の品種に比べ繊維質が多く、甘さも弱い傾向があります。
◆実際に食べてみたトミーアトキンス種の食味
撮影試食したトミーアトキンスは5月中旬に購入したもので、果皮色の黄色と赤が美しいグラデーションになっているものでした。
切ってみると果肉はまだ硬く、種子の周囲は繊維がとても強い感じでした。食べた食味も滑らかさはこの繊維感で打ち消され、甘味も強くはなく、物足りなさを感じました。とは言え、国産のマンゴーとの価格差を考えるとこれはこれで全然アリだと思います。
今回のトミーアトキンス種は見た目はとても良かったけど味はやや残念といった印象でした。計った糖度は16%前後でした。
●トミーアトキンス種の主な産地と旬
◆主な産地と生産量
トミーアトキンスはフロリダをはじめ、ブラジルやメキシコ等では、生産量が最も多い品種となっており、日本に輸入されているのもブラジルやメキシコ産が大半を占めています。
◆トミーアトキンス種の収穫時期と旬
トミーアトキンス種が輸入される時期は短く、メキシコ産が4月中旬頃から6月中旬頃まで、ブラジル産が晩秋から初冬にかけてとなっています。
トミーアトキンス種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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メキシコ産 | ||||||||||||
ブラジル産 |
< 出 典 >
※ 「Mango Season」Fresh - Export
※ 「Tommy Atkins Mangoes」Specialty Produce.com
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