●タマリンドの分類と特徴
◆タマリンドとは
分類:マメ目 > マメ科 > デタリウム亜科 > タマリンド属
学名:Tamarindus indica L
英名:Tamarind 仏名:tamarin
中名:羅望子
和名:タマリンド/答満林度
別名:チョウセンモダマ(朝鮮藻玉)
タマリンドは熱帯アフリカが原産とされるマメ科の植物の実で、東南アジアからオーストラリア北部、オセアニア、台湾、中国、そしてインドにかけての熱帯から亜熱帯にかけての地域や、同じく熱帯から亜熱帯のアメリカ大陸で栽培・収穫されています。
別名ではチョウセンモダマ(朝鮮藻玉)とも呼ばれてきましたが、モダマとは熱帯地方に自生するマメ科の植物で50cm~1mにもなる巨大な莢に直径4~5cmもある大きな豆が並ぶのですが、タマリンドとはあまり似ていないようにも思います。
タマリンドには大きく分けて主に調味料として加工される酸味が強いタイプのものと、甘味が強く生でそのまま食べられるスイートタマリンドと呼ばれるタイプのものがあり、この甘い方の果実は樹上でサヤが硬く乾燥するまで成熟させ、水分が 20%以下にしたものが収穫されます。国内に輸入されている生果実はこの殻が乾燥した状態のスイートタマリンドです。
●タマリンドの特徴
タマリンドの殻状のサヤは5~15cmほどで、少しカーブを描いた円筒状の物から、落花生のように中の種子に合わせてくびれた起伏のある形のものがあります。
殻は赤褐色から淡褐色で、指先に少し力を入れるだけで割ることができます。
殻を割った中には数本の硬い糸状の筋が付いた濃い赤褐色の果肉があります。 この果肉は少し柔らかい干し柿のような状態で、独特の酸味と共にネットリとした甘さがあります。
果肉の中には硬い膜につつまれた黒褐色の種子が並んでいます。
◆実際に食べてみた の食味
スイートタマリンドの殻は簡単に割れ、中の果肉の外側に縦に3本ほど硬い筋が付いていますが、これを引っ張って取り除いて果肉を食べます。
中に種子があるのですが、この種子を包んでいる膜も硬くて口に残るので、種子と一緒に口から出しながら食べなければならず、結構面倒です。
食べた食味は、酸味はありますが酸っぱいというほどではなく、甘味の方が強いです。干しぶどうと干し柿を合わせたような独特の味わいで、ねっちりとした食感でした。
また、果肉から種子を取り出してから食べてみましたが、それでも種子の周りの膜までは取り除けないので、結局それを口から出しがらは食べなければならないです。
味自体は好き嫌いはあると思いますが、はまる人も結構いるのではないでしょうか。ただ、日本人は面倒を嫌う傾向が強いので、なかなか受け入れられないかもしれないですね。
●タマリンドの主な産地と旬
◆主な産地と生産量
タマリンドは熱帯から亜熱帯の世界各地で栽培されていますが、最も広く栽培され世界に向けて輸出しているのはインドです。次いで広く栽培・収穫しているのはアメリカ南部となっています。
そうしたタマリンドのほとんどは生食向けではなく、調味料の原料用としてや、タマリンドの種子に含まれるタマリンドガムと呼ばれる多糖類を精製するのにつかわれています。タマリンドガムは増粘安定剤として用いられています。
日本に輸入されている生の果実は主にタイから輸入されています。
◆タマリンドの収穫時期と旬
タマリンドは通年輸入されているようで、特に旬は感じませんが、産地のタイでは日本の秋から冬にあたる10月~2月頃が旬だと言われているようです。
品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
スイートタマリンド(タイ) |
< 出 典 >
※「日本でも食べられるタイのフルーツ9種」タイ国政府観光庁日本事務所
※「途上国森林ビジネスデータベース タマリンド」公益財団法人 国際緑化推進センター
当サイトの画像一覧ページにある画像に関しまして、透かしロゴなしの元サイズ画像をご利用になりたい場合はダウンロードサイトからご購入頂けます。そちらに無いものでも各画像一覧からご希望の画像をクリックした際に表示される拡大画像のURLをお問い合わせフォームからお知らせ頂ければアップロードいたします。また、点数が多い場合は別途ご相談にも対応いたします。企業様の場合は請求書・振込払いも可能です。