●温州みかん 大津4号とは
「大津4号」は神奈川県において大津祐男氏が「十万温州」の珠心胚実生から選抜、育成した、果形が扁平で、高糖度系の温州みかんで、現在もなお主要な品種の一つとして各地のみかん産地で広く栽培されています。
◆大津4号 温州みかんの来歴
「大津4号」は神奈川県足柄下郡湯河原町の大津祐男氏が「十万温州」の穂木を農業技術センター根府川分室から譲り受け高接ぎし、1964(昭和39)年に自然交雑し結果した果実から採種、その珠心胚実生から選抜、育成した10系統の一つで、1977(昭和47)年に旧農産種苗法によって品種登録されています。
高糖度系温州として神奈川県はもとより、九州、四国、中国地方でも広く栽培されており、デビューから50年近く経つ現在でも主要な品種の一つになっています。
◆大津4号 温州みかんの特徴
大津4号の果実はやや大きく、果形は顕著に扁平しているのが特徴で、玉の揃いは良いとされています。
果皮はやや厚い傾向があり、浮き皮は発生しにくく、ジョウノウ膜もはは硬めとなっています。
しかし、高糖度系とされ、糖度が12度以上になり、クエン酸は1%ほどと甘味が強いのが特徴です。
◆実際に食べてみた大津4号の食味
撮影試食した大津4号は2022年の年末に愛媛県の直売所2箇所で購入したものです。
大津4号の果実は明らかに扁平な形で、皮はややしっかりとしていますが、むきにくいというほどではありません。
ジョウノウ膜ごと食べてみると、甘みの強い果汁が口に広がりとても美味しいです。ただ、ジョウノウ膜の存在感が少し気になる感じでした。計った糖度はいずれも14%を超えていました。
●大津4号の主な産地と旬
◆主な産地と生産量
大津4号はミカンの産地で広く栽培されており、令和2年の時点での栽培面積は全国で801haとなっています。
主な産地は佐賀県や長崎県、大分県といった九州から、山口県や広島県などの中国地方、そして育成された神奈川県などです。
◆大津4号の収穫時期と旬
大津4号は着色が早く、11月下旬頃から12月には完全に着色します。収穫は早ければ11月中にも始まり、2月頃まで出荷されます。
品種の特性で隔年結果性が強いようです。
品種 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | ||||||||
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大津4号 温州みかん |
< 出 典 >
※ 「大津4号 おおつよんごう」株式会社吉岡国光園
※ 「大津4号(おおつよんごう)」主要品種解説 中央果実協会
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