●キウイフルーツの分類と特徴
◆キウイフルーツとは
分類:ツツジ目 > マタタビ科 > マタタビ属
学名:Actinidia Lindl.(マタタビ属)
Actinidia deliciosa(キウイフルーツ) 、Actinidia chinensis (オニマタタビ)、Actinidia arguta(ベビーキウイ、サルナシ)
英名:kiwifruit 仏名:kiwi
和名:キウイフルーツ
●キウイフルーツの来歴
キウイフルーツはマタタビ科マタタビ属の木になる果実で、原産地は中国の揚子江沿岸とされ、チャイニーズ・グーズベリー(Chinese gooseberry)と呼ばれていたもので、今日商業栽培され市場に広く流通しているものは1930年代にニュージーランドが品種改良を行い商業栽培を始めたものがルーツとなっている。
現在のキウイフルーツという名称は1959年、ニュージーランドからアメリカに輸出する際に、ニュージーランドの国鳥である『KIWI』に因んで付けられた。
日本へは1960年台半ばにベジタブルフルーツの一種として輸入が始まり、その後国内での品種改良や新しい品種の育成が行われ、九州から東北まで広く栽培されるようになった。
キウイフルーツは雄雌異株なので、実を付けさせるには両方の木を植えなければならない。
●キウイフルーツの主な品種
「キウイフルーツ」と呼ばれる物には幾つかの品種があり、もっとも一般的な「ヘイワード」などの”Actinidia deliciosa”に含まれるもの以外にも”Actinidia chinensis”(オニマタタビ)に分類される「ゴールデンキウイ」や、”Actinidia arguta”(サルナシ)に分類される「ベビーキウイ」なども含まれ、それらの総称となっている。
最近では「プリンスレッド」や「レインボーレッド」など、中が紅い品種が開発され、見た目の美しさや糖度の高さで人気が出ている。
キウイフルーツの特徴については各品種ごとのページで詳細を紹介している。
■キウイフルーツの主な産地と旬
●主な産地と全国収穫量ランキング
2020年産の出荷統計を見るとキウイフルーツの全国の収穫量は22,500トンとなっている。沖縄と北海道を除き、九州から東北にかけて全国で栽培されているが、主な産地は愛媛県、福岡県、和歌山県で、この3県で全国のおよそ半分を締めている。続いて神奈川県や静岡県で、この順位はここ数年変わっていない。
●キウイの品種別栽培面積
全国で栽培されているキウイフルーツの栽培面積は2019年の特産果樹生産動態等調査によると約87%が「ヘイワード」となっており、次いで「ゼスプリゴールド」「香緑」となっている。
●キウイフルーツの収穫期
キウイフルーツは輸入物をあわせると、通年安定して出荷されているので、あまり季節感を感じさせない果実のひとつである。しかし、糖度の高い物やレッドキウイなど国内で作られている付加価値の高いものには旬がある。
いくつかそういったものの収穫時期を紹介する。年により天候などで前後するので、参考としてみていただきたい。
静岡のレインボーレッドキウイ 9月下旬から11月末頃まで
香川県の香緑 11月初旬から12月初旬
愛媛県のレッドキウイ 10月中旬から12月初旬
ゼスプリの国内栽培(愛媛県と佐賀県) 11月初旬から12月中旬
●食べ頃の旬
キウイフルーツは洋ナシなどと同様追熟する果実で、収穫してすぐは果実が硬く甘味も少ない。そのため、収穫してから一定期間追熟させたのちに出荷されるものが多い。
輸入物は年間通してニュージーランドをはじめ、アメリカやチリ産のものが入ってくるので、いつでも見かける果物という印象であまり季節感がないかもしれない。しかし国内産のキウイフルーツが多く出回るのは12月頃から4月頃までで、食べて美味しい旬の時期は2月から3月にかけてと、旬がしっかりとある。
キウイフルーツ | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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国産ヘイワード | ||||||||||||
レインボーレッドキウイ | ||||||||||||
香緑 | ||||||||||||
ゼスプリ・グリーン(輸入) | ||||||||||||
ゼスプリ・グリーン(国産) | ||||||||||||
ゼスプリ・サンゴールド (輸入) |
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ゼスプリ・サンゴールド 国産 |
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ゼスプリ・ゴールド(国産) | ||||||||||||
ゼスプリ・ルビーレッド 輸入 |
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チリ産 | ||||||||||||
アメリカ産 |