フキ(蕗/ふき):旬の時期と主な品種、産地と生産量

■フキ(蕗/ふき)の特徴と主な種類
●フキの分類と特徴
フキはキク科フキ属の多年草。日本原産で近縁種の少ない独特の野菜の一つです。地上には花芽と葉が出ていますが、茎の部分は地中に伸びています。フキとは、その地下茎からでてきた葉の柄の部分にあたります。また、春一番にフキの地下茎から出てくる花のツボミがフキノトウです。

平安時代から野菜として栽培されていると言われますが、現在各地で栽培されている物の多くは愛知早生という品種の物です。自生している野生種も全国の山野や河川の土手などいたるところで見られます。

●愛知早生フキ(あいちわせ)

尾張フキとも呼ばれ、みずみずしくやわらかいのが特徴。現在市場に出回っているの約60%はこの愛知早生です。愛知では江戸時代からフキの栽培がさかんで、 雌株しかないので種子で繁殖できず、現在に至るまで株分けで栽培されています。
●水フキ(京フキ)・山蕗(ヤマブキ)

地ブキ、青フキ、河内フキ、京ブキなどの別名もあり、葉柄が鮮やかな淡緑色、根元は赤色で、柔らかく香りも強いですが収量は少ない。
京都や奈良を中心に栽培されており、山野に自生しているものは山ブキと呼ばれでいます。佃煮のきゃらぶきの原料となっています。
●秋田フキ
柄の長さが2m、葉の直径は1mに達する大きなフキで、北海道のラワンブキから分化したとも言われています。秋田の名物にもなっていますが、固いので野菜として出荷される事は少なく、砂糖漬の加工用になるものが多いようです。
●ラワンブキ
北海道足寄町の螺湾川に沿って自生する秋田フキの一種。
■フキ(蕗/ふき)の産地と旬の時期
●フキの産地と収穫量

フキは愛知早生という品種が一般的に広く栽培されていますが、栽培されているのも愛知県が多く、全国の約4割を占めています。
次いで群馬県、そして大阪府となっています。
沖縄や鹿児島など暑い地方では、自生しているフキはありますが、栽培はされていません。
●フキの出回る旬の時期
春から初夏にかけてが天然物の旬です。愛知では、栽培で10月から翌5月頃まで出荷されています

品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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ハウス物 | ||||||||||||
天然物 |
■色々なフキ(蕗/ふき)の画像
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