ジャンボレモン／ポンデローザ（Ponderosa lemon）：旬の果物百科

■ジャンボレモンとは？

●ポンデローザ（英）Ponderosa lemon

　ジャンボレモンはアメリカで「ポンデローザ（Ponderosa）」と呼ばれている柑橘で、来歴の詳細は不明ですが、１００年以上も前から知られ、おそらくは柚子の一種とレモンが自然交雑して生まれたのではないかと考えられています。

　ジャンボレモンというだけあって、普通のレモンと並べてみるとその大きさにびっくりしてしまいます。

　日本ではジャンボレモンを生食用として商業ベースで大規模に栽培しているところはおそらく無いと思われます。主に観賞用に庭木として植えられたり、個々の農園が数本植えている程度ではないでしょうか。年末から年明けあたりに明けて直売所などに並んでいるのを見かけます。

●ジャンボレモンの特徴

　果実の形はレモンをそのまま巨大にしたような感じで、全体に縦長の卵型で、頭の部分が少し絞ったようになっています。大きさはご覧の通り普通のレモン数個分あり、直径１０～１３ｃｍ、高さ１５～２０ｃｍ、重さは８００～９００ｇもあり、中には１キロを越すものもあります。

　表面はややゴツゴツしていますが、この度合いは成る木によってかなり個体差があるようで、中には比較的滑らかなものも見受けられ、また、ある時は非常にゴツゴツと獅子柚子に近い感じのものもあったりします。

　果皮の色は明るいレモンイエローでレモンの良い香りがします。皮の内側にはアルベド（白い綿状の部分）が厚く存在していますが、バンペイユのアルベドより固く締まった感じがします。

　中のサジョウは文旦のそれと色合いや粒の硬さが似た感じですが、食べると凄く酸っぱく、まさにレモンといったところです。酸味の強さはレモンほどではありませんが、レモンの酸味の角を少し取って丸くしたような、若干穏やかな酸味となっています。

■美味しいジャンボレモンの選び方と保存方法

●ジャンボレモンの選び方

選ぶ時は、表面に艶と張りがあり、ヘタの部分が緑色のものを選びましょう。また、手に持ったときにずっしりと、より重みを感じるものの方が果肉部分が多く、果汁が詰まっています。大きな傷がなく部分的に柔らかいところ等が無いものを選びましょう。表面的な浅い傷はあまり気にしなくても大丈夫です。

●保存方法

寒い季節は暖房を利かせていない室内でもかなり日持ちはしますが、出来れば乾燥しないようラップでぴったりと包むか、ビニールなどの袋に入れて冷蔵庫の野菜庫に入れておきましょう。

■ジャンボレモンの美味しい食べ方

●レモン汁の代用に

ジャンボレモンの果汁はレモンより酸味は穏やかですが、それでも結構酸っぱく感じられます。絞った果汁はレモン汁の代用として使うことが出来ます。

代用といっても、何せ大きいものですから、レモンティーに添える場合は輪切りそのままでは大きすぎてカップに収まりません（笑）

●皮をコンフィチュールに

皮の部分とアルベド（白い部分）は、適当な太さのスティック状に切るか、スライスし、数回煮こぼして苦味を抜いてシロップ煮にします。徐々に砂糖の量を増やし糖度を高め、煮上がった物を乾燥させて砂糖漬けにすると美味しいです。

●色々なスイーツに

ジャンボレモンの果汁を使って、普通のレモンで作るのと同じ要領でレモンクリームを作ったり、レモンパイなどにすると爽やかで美味しいです。

●皮を器に

ジャンボレモンはその見た目のインパクトが面白いので、縦に半分に切るか、寝かせた状態で上の部分を蓋のように切り取って中をくりぬき、フルーツなどを盛り付ける器として使うと楽しいでしょう。

■主な産地と旬

●適した栽培環境

　ジャンボレモンは厳しい寒さには耐えられないようですが、関東以西の比較的穏やかな気候のとこであれば露地栽培できるとされています。本来は四季咲き性で、暖かい地方であれば年に２～４回も花が咲き結実するようです。

●ジャンボレモンの収穫時期と旬

　一般的な平地では５月～９月に花を咲かせ、１２月～２月頃が収穫時期とされています。

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