●スカイラーレイとは
スカイラーレイ・チェリーは”Skylar Rae®”品種ブランドでアメリカから輸入されているサクランボの新品種です。日本ではスカイラーレあるいはスカイラー・レイ種などとも呼ばれており、一般的なサクランボよりも果実が大粒で硬く、高糖度で甘いのが特徴です。
◆スカイラーレイの来歴
スカイラーレイ・チェリーはワシントン州ウェナチー(Wenatchee)でティップトップ農園(Tip Top Orchards)を営むトフトネス家の農園で2001年にスイートハート・チェリーの圃場で発見された偶発実生です。発見した年はブランドのホームページでは2004年と紹介されておりよく分かりませんが、苗木の発見年と結実した実を確認した年?の違いなのか・・・。
当時、この農園ではスイートハート・チェリーとレーニア・チェリーが栽培されていたことから、この二種が自然交雑して生まれたと考えられていますが、どうやら遺伝的には異なることはわかっているようで、親は不明のままとなっています。品種名は農園の名前から”Tip Top Cherry”と付けられています。
”Skylar Rae®”という名称は、このサクランボが実をつけ始めた当時、生まれて間もなく無くなってしまったトロイ トフトネスとキム トフトネスの亡き娘の名前に因んで付けられたブランド商標です。
日本には2021年から本格的な輸入が始まっていますが、2023年の時点では輸入量は極わずかで、まだ認知度はとても低いです。
◆スカイラーレイの特徴
スカイラーレイ・チェリーの果実は輸入されているものは3L相当の大きさで、佐藤錦などと比べるとかなり大きめです。今回撮影したものは平均果重が11.1gほどでした。
果形はやや扁平なハート形で、果皮色は黄色地に陽光面が赤く着色しています。着色の度合いは果実によってかなりばらつきがみられます。
果皮は厚みがあり硬く、また果肉も硬いサクランボで保存性、輸送性に優れているのも特徴です。そして特筆すべきは糖度の高さで、23~25ブリックスとなっており、それに対して酸味は少なく、とても甘いのが特徴です。
◆実際に食べてみたスカイラーレイの食味
撮影試食したスカイラーレイ・チェリーは6月下旬に届いた1kg入りパックです。国産のサクランボに比べると随分雑な扱いに感じますが、それでも傷はあまり見られませんでした。
外見的にはレーニア・チェリーに似ていますが、食べてみるとその違いに驚きました。
まずその食感です。日本のサクランボに慣れていると、これはサクランボではないのでは?と思うほど硬いです。皮も厚みがあり、歯切ればいいのですが、サクサクというかポリポリ食べるといった感じに近いです。
そして甘い! 計った糖度は25%、しかも酸味がとても弱いので甘味がとても強く感じます。
この食感から、輸送性の高さは納得ですが、好みが分かれるところだと思います。私的には紅秀峰などの食感が好きなので、正直スカイラーレイ・チェリーの食感はサクランボとしては好みではありません。まだレーニアの方がずっと良いかも。しかもアメリカンチェリーとしてはかなり高価です。
とは言え、これだけ果肉がしっかりとしていれば、加工調理には向いていると思います。
●スカイラーレイの主な産地と旬
◆主な産地と生産量
スカイラーレイ・チェリーはアメリカワシントン州で作られています。まだ生産量はそう多くはないようです。
◆スカイラーレイの収穫時期と旬
スカイラーレイ・チェリーが輸入される時期は6月中旬頃から7月上旬にかけての中の短い期間だけです。
2023年の時点では一般のスーパーなどに並んでいるのを見たことがなくまだまだ希少なチェリーです。
品種 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | ||||||||
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スカイラーレイ |
< 出 典 >
※ https://www.sweetskylarrae.com/
※ 「Certificate Number6765 Tip Top」Canadian Food Inspection Agency
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