キャンベル・アーリー(Campbell Early) < ブドウの品種

キャンベル・アーリー(Campbell Early)

■キャンベル・アーリー(Campbell Early)とは?

●アメリカ生まれの黒ブドウ(英)Campbell early

キャンベル・アーリー(Campbell Early)

キャンベルアーリーはアメリカでジョージ・W・キャンベルによって「ムーア・アーリー」に「ベルビダー×マスカットハンブルグ」を交配して生まれた実生を選抜育成されたラブルスカ種の黒ブドウで、1890年代中頃に発表されました。

日本には1897年に(明治30年)新潟県の川上善兵衛氏によって導入されたとされています。川上善兵衛氏は「日本のワインぶどうの父」とも呼ばれている人で、現在も新潟のワイナリーとして知られる岩の原葡萄園の創始者です。

それ以来、このキャンベルアーリーは「キャンベル」や「キャンベルス」とも呼ばれ、日本に馴染み深いブドウとして広く普及していき、今ではこれを元に沢山の品種が生まれています。国産ぶどうで最も多く作られ親しまれている巨峰も、源をたどればこのキャンベルアーリーなんです。

キャンベル・アーリー(Campbell Early)

●キャンベル・アーリーの特徴

キャンベルアーリーは手を加えずそのまま実らせた場合、果房は大きく、肩を張った形になります。中粒種のぶどうで果粒は5~7g程です。色は熟すと黒に近い紫で、皮はやや厚く、スリップスキンと言われるように皮は果肉からつるっと剥けます。

果肉は非常にジューシーで、酸味がしっかりとあり、糖度は13~16度ほどで、全体として濃厚な甘酸っぱさとして感じます。そしてキャンベルアーリーはフォックス臭と呼ばれるラブルスカ種特有の香りが感じられます。

種はジベレリン処理だけでは完全な種無しが難しい事もあり、種アリの状態で出荷されている事が多いです。

●キャンベル・アーリーのジュースやワイン

キャンベルアーリーは豊産性が高いうえに果実は甘酸っぱい果汁をたっぷりと含んでいる事から、生食以外にもジュースやワインの原料にも用いられています。

■キャンベル・アーリーの主な産地と旬

●キャンベル・アーリーの主な産地と栽培面積

かつては日本の代表的なブドウ品種として各地で盛んに栽培されていた時代もあったようですが、現在ではブドウ全体の5%ほどになっています。政府がまとめた平成22年のキャンベルアーリーの栽培面積データです。主な産地は北海道や岩手県、そして青森県、秋田県で、北海道から東北にかけてが生産の中心となっています。

(※右のデータは栽培面積で、単位はtではなくhaの間違いです。申し訳ございません。)

●キャンベル・アーリーの収穫時期と旬

キャンベルアーリーの収穫時期は産地にもよりますが、8月中旬頃から始まり、遅い北海道で10月中旬頃まで続きます。食べ頃の旬は8月下旬から9月中旬あたりとなります。

品種 8月 9月 10月 11月
キャンベル・アーリー                        

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