●みおしずくの来歴や特徴

◆みおしずくの来歴

 「みおしずく」は滋賀県が「かおり野」に「章姫」を交配し育成した、大粒で甘味が強く、フローラルな香りをもつ滋賀県のオリジナルイチゴ新品種「滋賀SB2号」として2022年に品種登録の出願がなされたイチゴの商標名です。本種のデビューまでの経過は以下の通りです。

イチゴ みおしずく

2016(平成28)年 滋賀県農業技術振興センターにおいて品種育成に着手。「かおり野」を母とし、「章姫」の花粉を交配。1628個体の実生を育成。その中から60個体を選抜。

2017(平成29)年 60株の中から収穫性や果実特性がよく美味しい個体を選抜しい6系統に絞る。

2018(平成30)年 さらに生育の安定性などから2系統を選抜。それぞれ「滋賀SB1号」「滋賀SB2号」と命名。

2019(令和元)年 現地での適応性から1系統「滋賀SB2号」を選抜。

2021(令和3)年 種苗法に基づき「滋賀SB2号」として登録出願。名称を公募し、集まった7,600件の候補の中から選ばれた「みおしずく」と命名。

2022(令和4)年 出願公表。プレデビュー、一部の量販店での販売開始。

2023(令和5)年 本格的に市場デビュー。

「みおしずく」という名称は、『いちごの形と食べた時の瑞々しさを表現し、水のイメージを通じて琵琶湖・滋賀を連想させる名前』に因むそうです。

◆みおしずくの特徴

 「みおしずく」の果実はやや大粒で、果形は「章姫」に似た縦長の円錐形で、肩の部分は「章姫」と同じように張っておらずスラっとしています。

イチゴ みおしずく

 果皮色は橙赤色で、中の果肉は外縁部がうっすらと橙赤色ですが果芯部は真っ白です。

 果芯部に空洞もほとんどできず、肉質は比較的柔らかいですが「章姫」ほどではなく、ジューシーで、糖度も高く、酸味が少しあり、糖酸比は「章姫」よりも小さめとなっています。

イチゴ みおしずくの断面と果肉

 農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。

『-----

 まだ検査中で品種登録が完了していないため記載がありません。

-----』以上、抜粋。

◆実際に食べてみたみおしずくの食味

 入手した「みおしずく」は2月28日にスーパーで販売されていたもので、5個入り1pc780円(税別)でした。一粒が大きく、1個46~55gほどありました。

 果形はどれも面長で果面は艶があり、甘くいい香りがたっていました。

イチゴ みおしずく

 食べてみると食感はややしっかりとしていますが「章姫」に近い感じで、甘味が口に広がるとともにイチゴらしい香りが鼻から抜けていきとても美味しいいちごでした。酸味はあまり感じられませんでした。

 いくつか計ってみた糖度はどれも17.4%ありました。

●みおしずくの主な産地と旬

◆主な産地と生産量

イチゴ みおしずく

 「みおしずく」は滋賀県が育成したオリジナル品種として、2023年の時点では滋賀県内にしか種苗の利用許諾が出されていません。

 滋賀県のオリジナル品種としては初めての品種なので、今後滋賀県の特産品主として県内での栽培普及がすすめられ、現在主要品種となっている「章姫」からの転作が進んでいくことと思います。

◆みおしずくの収穫時期と旬

 「みおしずく」は「章姫」よりも早く収穫が始められる品種で、11月下旬頃から始まり、4月頃までとなっています。

 収穫の盛期は12月中旬辺りから3月頃となります。

品種 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
みおしずく                        

< 出 典 >

 ※ 「イチゴ品種「滋賀SB2号」の育成」 滋賀県農業技術振興センター

 ※ 「しずくのように美しい、滋賀県初のオリジナルいちご」滋賀の美味しいコレクション 滋賀県

 ※ 「出願番号 35750」 農林水産省品種登録データベース

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滋賀県初のオリジナルいちご みおしおずく