マロンゴールド<さつまいもの品種
●マロンゴールドとは
◆鹿児島で作られている芋
マロンゴールドは鹿児島県南部のJAいぶすき管内で作られているサツマイモで、「紅あずま」が白色変異した物とされていますが、来歴の詳細は確認できませんでした。「マロンゴールド」という名称は2010(平成22)年にJAいぶすきの登録商標(第5325838号)となっているので、他の産地で作られたものはこの名称は使えません。
「マロンゴールド」JAいぶすき管内の、頴娃(えい)町や山川地区で僅かに作られているだけで、生産量も少ないとのことです。
また、同じように紅東が白色変異した物として「栗黄金」と呼ばれているものもあり、マロンゴールドと同じ品種なのかどうかもよくわかりませんが、おそらくJAいぶすき管内の生産者が作る「栗黄金」のブランド名として付けられたのではないでしょうか。
◆マロンゴールドの特徴
「マロンゴールド」は「紅あずま」が白色変異したサツマイモとされ、表皮が白っぽく、肉色は黄白色と書かれている資料がいくつかありましたが、2015年に入手したものは「紅あずま」というよりも「安納芋」に近い外見で、紡錘形の物やずんぐりとしたものとが混じっており、表皮の色は「紅あずま」よりは白っぽいですが、「小金千貫」のような白さではありません。
肉色は写真のようにオレンジ色で、安納芋を思わせる感じです。
2021年に入手したものはややずんぐりした紡錘形で、表皮の色は白っぽく、肉色は淡いオレンジ色でした。表皮の色は微妙に違いますが、「隼人芋」にも似た感じです。
◆マロンゴールドを焼いてみた
実際に焼き芋にしてみました。
するとやはり安納芋のようにすごくしっとりと焼き上がり、割ると甘い蜜が滴るほどで、食べると滑らかな舌触りと共に強い甘みが広がり、「栗」というよりも「蜜」といった方がいいのでは?と感じました。とても美味しいサツマイモだったので、また見つけたら買おうと思います。(2015年筆)
そして2021年、あらためて入手したものを焼き芋にしてみました。
こちらは以前とは違いしっとりした感じではなく、それでいてホクホクでもなく、少しねっとりしたような感じに焼きあがりました。甘味はそこそこという印象でした。