コガネセンガン/黄金千貫の来歴や特徴と産地や旬の時期
●コガネセンガン/黄金千貫とは
◆かんしょ農林31号 主に芋焼酎の原料用となっている品種
コガネセンガンは農林省九州農業試験場において坂井健吉氏を中心に育成された品種でチモール島の品種と日本在来の血が各4分の1、アメリカ品種の血が2分の1含まれるヘテロシス品種とされています。名称は「黄金色のイモがざくざく」とれるという事からだそうです。1966(昭和41)年に命名登録されています。
九州と言えば芋焼酎で知られていますが、その焼酎の原料になっている芋の大半がこのコガネセンガンです。鹿児島県などでは焼酎原料用として奨励品種にもなっています。適度な糖度とでんぷんの含有量、そして焼酎にした時の芳醇な香りが特徴となっています。
また、近年では生鮮品としてもスーパーなどに並ぶようになりました。
◆コガネセンガンの特徴
芋の形は紡錘形から下膨れの紡錘形で、一つ一つが大きな塊になる傾向があります。表皮はジャガイモを思わせるような色と窪みがあり、乾燥した温かい所で収穫されたものは黄金色になると言われ、これが名前の由来にもなっています。
肉色は白っぽく、加熱するとさらっとした粉質となります。貯蔵性は高くないので長期保存には向きません。
◆コガネセンガンを焼いてみた
今回入手した大分県産の物を、実際に180度のオーブンで90分程焼いてみました。
焼き上がりは写真の通り、手で半分に折るとぽっくりと折れ、ホクホクと言うより、舌にさらさらした粉を感じるような食感でした。甘味はそこそこありますが、焼き芋に向いているとは言えません。むしろ、蒸すなどして裏漉ししたものを加工するような料理に向いていそうです。
●コガネセンガン/黄金千貫の主な産地と旬
◆主な産地
主な産地は芋焼酎で知られる鹿児島県と宮崎県です。かつては全国で3万5千haで栽培されていたそうですが、新しい品種が生まれるとともに切り替えが進み、政府がまとめた平成30年産のデータによると、全国で約8千haとなっています。そのうちの約7割が鹿児島県で、次いで宮崎県が3割となっています。
◆コガネセンガンの収穫時期と旬
コガネセンガンは主に焼酎の原料用として栽培されている分が多く、こういったものは早い物は8月頃から収穫が始まり、12月頃まで続きます。収穫の最盛期は9月から10月にかけてですが、青果むけの物は11月頃に多く出回ります。
品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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黄金千貫 |