葉にんにく:特徴や産地と旬
●葉にんにくとは
◆ニンニクの鱗茎が膨らむ前に収穫したもの
葉ニンニクはニンニクの一種ですが、通常ニンニクとして食べる鱗茎部分が大きくなる前の、葉が緑で柔らかい状態で収穫したものです。
ニンニクにも福地ホワイト六片や上海早生、一片種などいろいろな品種がありますが、そうした一般的な品種でも収穫することはできますが、葉ニンニク専用品種もあります。
国内では「ニンニクの芽」あるいは「茎にんにく」と呼ばれるものは比較的知られており、スーパーや直売所でも売られているのをよく目にしますは葉ニンニクは一部産地を除いてまだまだ認知されていない野菜です。葉ニンニクは「ニンニクの芽」の部分、花芽が伸びてくる前に収穫されます。
もともとは中国野菜で、特に四川料理には欠かせない食材の一つで、日本では豚肉とキャベツの炒め物として定着していますが、本来はキャベツではなく葉ニンニクが使われています。
◆葉にんにくの特徴
葉ニンニクは根元から10~15cmほど丸い茎状に伸びた先に、左右に葉が広がっています。葉はニラを大きくしたような緑色で細長い形をしていて、付け根部分から途中までは断面がV字になっています。
葉ニンニクは葉はもちろん、丸い茎状の部分や球根部分も全て食べられます。葉の部分もニンニク特有の風味がありますが、ニンニクほど強くはありません。
●葉にんにくの選び方と保存方法
◆選び方
葉が先まで緑から黄緑色のものが柔らかくて美味しいです。黄色くなっているものは避けましょう。また、ニンニクの花芽が伸びてきているものも葉が硬くなっていることが多いのでお勧めしません。
◆保存方法
ニンニクの葉は湿らせたキッチンペーパーなどにくるみナイロン袋などに入れてから冷蔵庫の野菜庫に入れておきます。
長期保存したい場合は水洗いしてから水気をよくふき取り、使う長さに切って冷凍しておきます。使う際は凍ったまま炒め物や汁物などに調理します。
●葉にんにくの美味しい食べ方と料理
◆調理のポイント
葉は少し厚みがありますが意外に柔らかく食べやすく、柔らかいニンニクの風味があります。
中国四川料理の回鍋肉(ホイコーロー)は塊のまま茹でるか蒸した皮付きの豚肉を薄く切ったものと葉ニンニクを豆板醤などで炒めたものです。
高知県では刺身などにつける「ぬた」の材料としてよく知られています。これは葉ニンニクと白味噌、酢、砂糖、胡麻を擦り合わせて作ります。
◆葉ニンニクを使った豚キムチ
豚キムチに葉ニンニクを加えて炒めたものです。
シャキシャキした歯触りと緑が加わり、いつもの豚キムチとは違った一皿に仕上がります。
◆葉ニンニクのチジミ
撮影した葉ニンニクの生産者「小林ファーム」さんお勧めの食べ方、ちじみを作ってみました。
今回はハムも加えています。葉ニンニクは柔らかく、ニラよりも歯切れが良いかもと思う感じで、強すぎないニンニクの風味がありとても美味しいです。
◆葉にんにくを使った料理をレシピサイトで探す
主な料理レシピサイトの葉にんにくを使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。
クックパッド | レシピブログ | 楽天レシピ |
●葉にんにくの収穫時期や旬
◆葉にんにくの主な産地
葉ニンニクは各地で作られていますが、産地として知られているのはニンニクの産地としても有名な青森県をはじめ、鹿児島県や高知県など。
◆葉にんにくの収穫時期と旬
葉ニンニクは植え付けをする時期や栽培地の環境などによってその時期が変わってきます。大雑把に言えば1月頃から3月頃までの初春が旬となります。
各地の収穫時期の例は下記のとおりです。
鹿児島県では1~3月が収穫時期となっています。北海道きたみらい地域では3月中旬から4月中旬までの約1カ月間が収穫期とのことです。高知県では11月中旬頃から2月中旬頃。神奈川県のJAあつぎでは12月から3月となっています。
品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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葉にんにく |
●葉にんにくの写真ギャラリー
撮影機材: CANON EOS R5 , SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO
ロゴなし元画像サイズ:約4500万画素 8192X5464pix 350dpi RAWデータあり
各画像をクリックしていただければ拡大画像がご覧いただけます。