キチジまたはキンキに含まれる主な有効成分とその働きや、カロリーをはじめビタミン類などの栄養成分量を日本食品標準成分表2020年版(八訂)をもとに紹介しています。キチジ/キンキにはオメガ3脂肪酸とよばれるDHAやEPAがたくさん含まれています。

●含まれる主な有効成分とその働き

不飽和脂肪酸の比率が高い

 キチジは、魚の中でも、身体に良くないとされている飽和脂肪酸に対する、悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防効果があるとされる不飽和脂肪酸の比率が高く、安心して食べられる美味しい魚の一種です。

◆EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)

 キチジに多く含まれる不飽和脂肪酸の中にはEPA、DHAともに多く、100g中EPAは1300mg、DHAは1500mgも含まれています(日本食品標準成分表2020年版(八訂)2015年版より)。これらには血中のコレステロールを低下させる働きにより動脈硬化を予防する効果や、血液をサラサラにし、脳梗塞や心筋梗塞の原因となる血栓ができるのを押さえる働きがあるとされています。更にDHAには、脳細胞を若く保つ効果や、認知症の進行を抑制する働きなどがあるとされています。

キチジ/キンキ

●日本食品標準成分表2020年版(八訂)でみる栄養成分量

●キチジ(キンキ) 可食部100gあたりの成分

エネルギー 水分 たんぱく質 脂質 炭水化物 灰分 飽和脂肪酸 不飽和脂肪酸 コレステロール 食物繊維
238
kcal
63.9
g
13.6
g
21.7
g
Tr 0.8
g
3.95
g
14.65
g
74
mg
(0)
g
ビタミン
レチノール D E B1 B2 ナイアシン B6 B12 葉酸 パントテン酸 C
65
μg
4.0
μg
2.4
mg
0.03
mg
0.07
mg
0.8
mg
0.04
mg
1.0
μg
2
μg
0.2
mg
2
mg
無機質
ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム リン
75mg 250mg 32mg 32mg 130mg 0.3mg

日本食品標準成分表2020年版(八訂)より

●生のキチジに含まれるアミノ酸

 キチジには様々なアミノ酸も豊富に含まれています。下の表は日本食品標準成分表準拠 アミノ酸成分表2010に掲載されているキチジの基準窒素 1 g 当たりのアミノ酸成分量です。

アミノ酸(mg/g基準窒素)
イソロイシン 280 チロシン 220 アラニン 400
ロイシン 520 スレオニン 320 アスパラギン酸 670
リジン 600 トリプトファン 64 グルタミン酸 1000
メチオニン 210 バリン 310 グリシン 390
シスチン 67 ヒスチジン 140 プロリン 250
フェニルアラニン 280 アルギニン 430 セリン 330
日本食品標準成分表準拠 アミノ酸成分表2010より

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