ヒラマサ/ひらまさ/平政:栄養価と効用
ひらまさ/平政/ヒラマサに含まれる主な有効成分とその働きや、カロリーをはじめビタミン類などの栄養成分量を七訂日本食品標準成分表をもとに紹介しています。また、各種アミノ酸の含有量も米国のデータを参考に掲載しています。
●ひらまさに含まれる主な有効成分とその働き
◆DHAとEPAが豊富
カンパチには100g中にDHA(ドコ サへキサエン酸)が670㎎、EPA(エイコサぺンタエン酸)が220㎎含まれており、 これらの多価不飽和脂肪酸は脳を活性化させ学習・記憶能力の向上に役立つとされている他、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、逆に善玉コレステロールを増やす働きがあり、動脈硬化・心筋梗塞 ・脳梗塞・糖尿病など生活習慣病(成人病)の予防効果があるとされています。
◆ビタミンDが豊富
ビタミンDは脂溶性ビタミンの一つで、カルシウムやリンの吸収を助けるとともに、骨の形成を促す働きがあります。
◆お酒の当てにはぴったり
ナイアシンを沢山含んでいて、これにはアルコールの分解に対する補酵素の働きをはじめ、分解後に生じるアセトアルデヒトという二日酔いを起こす成分の分解を助ける補酵素の働きもあるので、お酒を飲む人には優しい酒のあてとなります。
◆ヒラマサにはアミノ酸もたっぷり
参考として下記にアメリカ農務省が公表しているヒラマサの仲間のアミノ酸量を載せています。これを見ると、ヒラマサには旨みとして感じられるグルタミン酸をはじめ、必須アミノ酸のロイシンやリジンなどとても多く含まれており、脂が少ないにもかかわらず旨みが強いという事がうなずけます。
●七訂日本食品標準成分表でみる栄養成分量
◆生のひらまさ 可食部100gあたりの成分
生のヒラマサから頭部、内臓、骨、ひれ等などを除いた三枚に下ろしたものに含まれる成分量です。
エネルギー | 水分 | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 灰分 | 飽和脂肪酸 | 不飽和脂肪酸 | コレステロール | 食物繊維 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
142 kcal |
71.1 g |
22.6 g |
4.9 g |
0.1 g |
1.3 g |
1.09 g |
2.33 g |
68 mg |
(0) g |
ビタミン | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
レチノール | D | E | B1 | B2 | ナイアシン | B6 | B12 | 葉酸 | パントテン酸 | C |
19 μg |
5.0 μg |
1.4 mg |
0.2 mg |
0.14 mg |
7.6 mg |
0.52 mg |
2.1 μg |
8 μg |
0.26 mg |
3 mg |
無機質 | |||||
---|---|---|---|---|---|
ナトリウム | カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 |
47 mg |
450 mg |
12 mg |
36 mg |
300 mg |
0.4 mg |
七訂日本食品標準成分表より |
●生のYellowtail類 100gあたりに含まれるアミノ酸
下の表は米国農務省が公表しているYellowtail(ヒラマサ類)に含まれているアミノ酸の一覧です。
アミノ酸(mg/100g中) | |||||
---|---|---|---|---|---|
イソロイシン | 1066 | チロシン | 781 | アラニン | 1400 |
ロイシン | 1881 | スレオニン | 1015 | アスパラギン酸 | 2370 |
リジン | 2126 | トリプトファン | 259 | グルタミン酸 | 3455 |
メチオニン | 685 | バリン | 1192 | グリシン | 1111 |
シスチン | 248 | ヒスチジン | 681 | プロリン | 818 |
フェニルアラニン | 904 | アルギニン | 1385 | セリン | 944 |
アメリカ農務省 標準参照用ナショナル栄養データベース28より |