冬瓜(とうがん):下ごしらえと茹で方
~ 冬瓜の冷やし鶏そぼろの葛あんかけ ~
■冬瓜(とうがん)の下ごしらえ
●材料
とうがん 大きい冬瓜4分の1玉
(右の写真のもの2切れ分)
鶏胸肉のひき肉150g~200g
枝豆やサヤインゲンなどの色物
出し汁
酒
みりん
しょうゆ
生姜(搾り汁)
1.皮を剥く
冬瓜の皮は固く、加熱しても美味しく食べる事が出来ないので、調理する際は基本的に皮は剥きます。
今回の料理は冷たいあんかけで、うっすらと皮の緑色を残したいので、皮はピーラーを使い薄く綺麗に剥きます。
2.適当な幅に切る
中の種とワタの部分を取り除くのですが、大きいままスプーンなどでくり抜く方法もありますが、仕上がりがあまり美しくないので、先に適当な大きさ、今回は4cm四方位に切っていきます。
3.種とワタを切り捨てます
白いワタの部分を包丁で切りとりますが、写真の様に、かなり沢山取ってしまいます。
残し過ぎると、煮た時に煮崩れしやすく、食べてもぐちゃっとしていてあまり食感が良くありません。
4.皮側に隠し包丁をいれておきましょう
皮を剥いた側は味が入りにくく、少し固めなので、隠し包丁を格子状に入れておきます。
あまり深く切り込みを入れ過ぎると、煮ている間に割れてしまったりするので、3mmから深くても5mmまでにしましょう。
5.周りを面取りしておきます
面取りは、煮崩れ予防と見た目の問題です。家庭ではそこまでしなくても・・・という気持ちもあるでしょう。
ただ、煮崩れるという事は、煮汁も濁るという事につながるので、出来ればやっておき、面取りしたクズは炒め物などに使うようにしましょう。
6.下茹でします
下ごしらえ出来た冬瓜を鍋に入れ、少し多めの水を張って火にかけ、下茹でします。
仕上げの色をよりよくする場合は、皮目の固い部分に重層を少しこすりつけてから茹でます。そうする事で早く柔らかくなるので、短時間で茹であがり、仕上がりの緑が一層鮮やかになります。
茹で時間は、沸騰してきてから10分程度です。
重層を使う場合はもっと短くて良いです。
茹であがりの確認は、竹串を刺してみて、スッと入っていけばオーケーです。
7.出汁で煮る
鍋に出し汁、酒、みりん、醤油を加え、火にかけます。
一度沸騰したところへ、先程の冬瓜を投入します。
キッチンペーパーや落としブタを被せ、静かに5分程煮ます。
煮たら火を止め、蓋をしてそのまま冷めるまで放置しておきましょう。
冷める間に冬瓜に出汁がしみ込んでいきます。
8.そぼろ餡を作ります
鶏挽肉は必ず湯引きしてください。
沸騰した湯の中に投入し、再び沸騰してきたらザルにあげ、さっと水ですすいでください。
こうする事で鶏肉のアクや臭み、脂分を落とし、すっきりとした風味の澄んだ餡に仕上がります。
冬瓜を煮た煮汁を使います。
先の冬瓜の鍋から冬瓜だけ別の器に移します。
その出汁が入った鍋に、湯引きした鶏そぼろを投入し、加熱します。
5分程煮たら、水溶き葛(水溶き片栗粉でも可)を回し入れ、とろみをつけます。
この時点で最終的な味(塩、醤油加減)をキメます。味を見て、必要に応じて塩などを加えてください。
気持ち固いかな…と思うくらい強めに葛を入れてください。冬瓜の器にも冬瓜から浸み出てきた煮汁が残っているはずなので、薄まる事を考えて調節します。
トロミが付いたら、そのまま冷まし、冷えたら生姜をおろしたものをキッチンペーパーなどを使って搾り汁を作って加えます。また、彩りの枝豆やサヤインゲンなども下茹でしたものをここで加え混ぜるようにします。
煮る段階で生姜を加えると、香りが飛んでしまうので、最後の仕上げに絞るようにします。
しっかりと冷やした器に冬瓜を盛り付け、その上からそぼろ餡をかけます。