ニシユタカ<ジャガイモの品種

ニシユタカ<ジャガイモ

●ニシユタカとは

◆長崎県で「デジマ」と「長系65号」の交配で生まれた暖地向け品種

ニシユタカ<ジャガイモ

ニシユタカは1970(昭和45)年に長崎県にある農林試験場において、外観・食味共にすぐれた暖地向き品種の「デジマ」に多収性の「長系65号」を交配し、生まれた実生から選抜育成された品種です。1978(昭和53)年に「ばれいしょ農林23号」として登録され、西南暖地に適する豊産種ということで「ニシユタカ」と命名されたそうです。

現在九州などから春に沢山出荷される「新じゃが」の多くはこの品種が用いられているようです。

◆ニシユタカの特徴

ニシユタカ<ジャガイモ

農林水産省の農林認定品種データベースには以下の通り記載されています。

『いもの形は“扁球”で目は浅く、皮色、肉色ともに“淡黄”で外観は良い。いも肌は“やや粗”。特に遅掘りした場合に肌荒れを生じることがある。裂開や形の崩れは少ない。
・でん粉価は「デジマ」より低いが、「ウンゼン」「タチバナ」よりは常に高い。
・食味は良く、「ウンゼン」「タチバナ」より優れている。
・水煮した場合の煮崩れがしにくく、カレーやシチューなどの煮込み料理に好適である。』

◆適した料理

実際に試してみると、肉質はやはり粘質で、茹でたりホイルで包み焼きにしてジャガバターにしてみると確かにホクホク感が無くあまり美味しいとは言えませんでした。むしろある程度茹でた物を細切りにしても折れにくく、シャキシャキした歯ざわりが活きてくるので、サラダなどに使っても美味しいです。

炒め物などに使う場合は下茹でしてからの方が美味しく仕上がります。また、粘質で少々煮ても崩れにくいのでシチューやカレーの具に向いています。

●ニシユタカの主な産地と旬

◆主な産地と生産量

ニシユタカは暖地に適した品種ということで、主に九州各地をはじめ関西より西の暖かい地域で栽培出荷されています。

◆ニシユタカの収穫時期と旬

収穫は春作と秋作の2期ありますが、新じゃがとして沢山出回る春の方が多いようです。

旬のカレンダー
品種 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
ニシユタカ                        

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