デジマ/ばれいしょ農林19号:特徴や産地と旬
●デジマの来歴と特徴
◆暖地向け品種
デジマは1962(昭和37)年に北海道農業試験場において、食味が良く大玉傾向がある「北海31号」に、こちらも大玉傾向で多収性の「ウンゼン」を交配させ、採種後育成された暖地向けのじゃが芋で、1971(昭和46)年に「ばれいしょ農林19号」として農林登録されています。
名称の「デジマ」は育成地の長崎県にある「出島」にちなんでつけられたとされています。
デジマはそれまで西日本で栽培されていた「タチバナ」に比べ食味や外観に優れていたことから、西日本各地で二期作用品種として栽培が広まり、かつては主力品種となっていたようですが、現在はこのデジマから生まれた「ニシユタカ」にその座を譲っています。
しかし、その食味や品質は決して引けを取る物ではないので、現在でも各地で栽培されています。
◆デジマの特徴
デジマは親の性質を受け継ぎ大玉になる傾向がありますがイモの粒揃いはあまりいいとは言えないようです。イモの形状は扁球から扁卵で、芽が浅く表面が滑らかで外観が綺麗です。
中の肉色は白黄から淡黄で、やや粉質ですが春作の場合は少し粘質になる傾向があるようなので、秋作物がお勧めです。
●デジマの美味しい食べ方と料理
◆調理のポイント
デジマはやや粉質なので、多少煮くずれはしますが、男爵ほどではありません。調理後に黒っぽく変色することもなく、食味はとても美味しイモです。
◆適した料理
程よい煮崩れ感が肉じゃがやカレーにはとてもよく会います。また、変色しにくいのでポテトサラダやポテトチップ、コロッケなど色々な料理に使えます。
千切りにしたものに塩コショウを振り、フライパンで円盤状に焼き上げるガレットなどにも最適です。
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