伏見甘長とうがらし(伏見甘長唐辛子)と甘長とうがらし
◆伏見甘長とうがらしとは
●京の伝統野菜のひとつ
伏見甘とうがらしは江戸時代から京都の伏見地区で栽培されてきた甘唐辛子の一種で、京の伝統野菜のひとつとして扱われています。
辛みが無い唐辛子なので、別名、「伏見甘(ふしみあま)」とも呼ばれてきました。独特な風味と甘さを持っています。
かつては伏見地区で作られていたので、その地区名をとって「伏見とうがらし」と呼ばれるようになりましたが、現在では丹波地区で沢山作られるようになりました。
京都では、実だけでなく、葉の部分も「きごしょう」と呼び、ジャコなどと煮物にしたり、甘辛く佃煮などにしておばんさいの一品として食べる風習があります。
●甘長ピーマン
甘長とうがらしにはいくつかの品種があり、京都の伏見とうがらしの系統のものも業者から販売されています。また、万願寺とうがらしの系統も開発され、各地で栽培されるようになりました。いずれも甘長とうがらしとして店頭に並んでいます。
こういった各地で作られている物は「伏見とうがらし」という名称ではなく、単に「甘長とうがらし」と言う名称や、その地方名を付けた名称などで流通しています。
岐阜県JAにしみの管内で作られた伏見甘長とうがらしは「甘長ピーマン」という商品名で出荷されています。
◆伏見とうがらしや甘長とうがらしの旬は初夏から夏です
伏見甘長とうがらしに代表される甘長唐辛子類は春から夏にかけて太陽をいっぱい浴びた露地物が収穫されます。また、ハウス物などは4月下旬頃から収穫されます。
京都では夏になると、この伏見とうがらしとチリメンジャコを炒めて煮た、「ジャコと唐辛子の炊いたん」が定番のおかずとして親しまれています。
伏見甘長とうがらしは京都の伝統野菜ではありますが、現在では同じ系統の種が各種種苗業者から販売され日本各地で作られるようになりました。ホームセンターなどでも種や苗が売られているので、家庭菜園でも気軽に作る事が出来ます。
品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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伏見甘とうがらし | ||||||||||||
甘長とうがらし |