タイム/Thyme/コモンタイム/Common thyme:特徴と栽培方法
●タイム/コモンタイムとは
◆ シソ科イブキジャコウソウ属 (英)Thyme (仏)Thym
タイムと呼ばれているものには300種以上あり、その原産地もヨーロッパの物からアメリカ、それにアジアが原産のものなど様々です。主なものには日本にも古くから自生しているイブキジャコウソウをはじめ、コモンタイムやキャラウエイタイム、ゴールデンレモンやシルバークイーンなどのシトラスタイムなどがあります。
いずれも草丈20~40cm程の常緑小低木で、ハーブとしての利用の他、ガーデニングでも利用されています。
◆一般にタイムと言えばコモンタイムを指す
そんな沢山あるタイムの中でも、ハーブとして料理などに用いられているのはヨーロッパ南部が原産とされるコモンタイムです。その他スイーツなどには柑橘系の香りが楽しめるシトラスタイムも使われたりします。
◆歴史
古代エジプトでは死者を埋葬する際に防腐剤としてタイムを添えられたとされています。その効果もあり、死体がミイラとして今の世にまで残っているようです。
古代ギリシャでは勇気や品位の象徴とされていたようです。
●タイムの栽培方法
◆栽培環境
タイムは比較的低温には強いですが、高温多湿に弱い性質なので、夏場のケアに気を付ける必要があります。栽培適地は北海道から九州まで可能となっています。日当たりのよい場所が向いています。
土壌は酸性を嫌い、石灰質を好み、やや乾燥気味の水はけのよい土壌で良く育ちます。
◆種からより苗から育てる方が確実
タイムは自然交雑しやすいせいか、種から育てると株ごとに香りのばらつきが出やすいと言われています。家庭で数株栽培するのであれば、苗の状態で販売されているものから、それぞれの香りを確かめて購入し育てた方が確実です。
◆種まきの時期
タイムの種を蒔く時期は地域によって違い、暖かい地域では春と秋で、寒冷地では初夏に撒きます。発芽するまでには2~3週間近くかかります。
●タイムの開花時と収穫時期
◆開花時期
タイムの開花は早い物では4月頃から咲き始め、7月頃までとなります。ただ、ハーブとして葉柄を使うのであれば花芽は咲く前に摘み取ってしまう方が香りが良い状態で収穫できます。
◆収穫時期
草丈が5cmを超えてきたら収穫できます。冬越しの物であれば4月頃から収穫できるようになり、秋までずっと収穫できます。タイムの香りは花が咲き始める事に最も強くなると言われています。
品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
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暖 地 |
種まき | ||||||||||||
開花期 | |||||||||||||
収穫期 | |||||||||||||
寒 冷 地 |
種まき | ||||||||||||
開花期 | |||||||||||||
収穫期 |