パースニップ(Parsnip):特徴や産地と旬

パースニップ(Parsnip)

●パースニップとは

◆ニンジンに似たセリ科の西洋野菜

 パースニップはセリ科の一~二年草で、根の部分がニンジンとよく似ており同じように根の部分を食用にします。ヨーロッパが原産でイギリスをはじめヨーロッパに広く分布し古くから身近な食材として食されてきました。

 近年、日本には明治以降に入ってきたようですが広く普及することはなく現在に至ります。

 葉の部分が同じセリ科のボウフウ (防風)に似ており、海外から入ってきたものという事から標準和名は「アメリカボウフウ」と言います。また、食用となる根の部分は白く、外観がニンジンによく似ている事から「シロニンジン」、また、とても甘いことから「砂糖ニンジン」とも呼ばれています。

 ただ、ニンジンは葉の部分も美味しく食べられますがパースニップの葉や茎にはフラノクマリンという成分が多く含まれており、この葉や茎の汁が皮膚にかかると「植物性光線皮膚炎」を起こすため扱いには注意しなければなりません。

◆パースニップの特徴

パースニップの食用となる根の部分は円錐形でニンジンとよく似た形をしています。表皮及び肉色は乳白色で、肉質はニンジンよりも緻密で硬いです。

パースニップ(Parsnip)

 せり科らしいニンジンにも似た香りがあり、食味はカロテンが含まれていないためニンジンとは違い、明確な甘みが強く、後口にほんのり苦みが感じられます。

パースニップ(Parsnip)

●パースニップの主な産地と旬

◆主な産地と生産量

 パースニップは寒さに強い農作物で、北海道や東北地方などが適していると思われますが、農林水産省の統計には記録が見当たらず実際の生産量はわかりません。

 ただ、一般家庭の食卓になかなか浸透せず、珍しい野菜に関心がある個々の農家や、飲食店向けに作っている農家がある程度ではないでしょうか。一般のスーパーで見かけることはまれで、各地の直売所や有機作物を扱う専門店などで見かける程度です。

◆パースニップの収穫時期と旬

 パースニップは春から夏にかけて葉を茂らせ地中に養分を蓄えます。収穫は早いもので晩秋辺りから始まりますが、気温の下がる冬に甘みが増し美味しい旬となります。

 貯蔵性が高く、市場にはほぼ通年流通しているようです。

旬のカレンダー
品種 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
パースニップ                        

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