キャロライナ・リーパー - Carolina Reaper -:特徴や産地と旬
●キャロライナ・リーパーとは
◆2013年に世界一辛い唐辛子としてギネスに記録されている
「キャロライナ・リーパー」は激辛とうがらしで知られる「ハバネロ」をはじめ「ブート・ジョロキア」、スコッチボンネット、「トリニダード・スコーピオン」「アヒ・リモ」などと同じシネンセ種に分類されるトウガラシの一種です。
2013年8月にサウスカロライナ州ロックヒルでエド・カリー(Ed Currie)氏によって作られたものが1,569,300スコヴィル値(一束のキャロライナ・リーパーを平均した値)というとんでもない辛さでギネス世界記録として登録され、「トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー」の記録を更新しました。公式記録でも凄いですが、単体でのスコビル値は200万SHUを超えるというのですから、これはもう食材とは言えないレベルです。
撮影の際、素手で扱ってしまい、翌日まであちこちがヒリヒリする羽目になってしまいました。
◆キャロライナ・リーパーの特徴
「キャロライナ・リーパー」の果実は色は赤で表面が細かく縮れた感じになっています。また、先端部分が潰したように横向きにひしゃげているものが多く、この曲がった先端を、大きな鎌を持つ死神、リーパーに見立ててつけられているそうだ。見るからに辛そうな姿です。
食味に関しては言うに及ばずですが、尋常ではない辛さ、というより痛みを感じます。「ハバネロ」クラスだとフルーツのような風味が感じられますが、これはあまり鼻を近づけることもできず、半分に切ったものを置いておくだけで部屋中に何とも言えない刺激臭が漂います。
◆調理のポイント
「キャロライナ・リーパー」は中にひき肉を詰めて炒めると・・・といった食べ方はできません。これそのものを何らかの料理法で食べるということは考えない方がいいでしょう。
ほんの数mm切りとった小さなかけら一つで激辛スープが作れる暗いです。
◆キャロライナ・リーパーの保存方法
これだけ強い辛さを持っていても、そのまま室内に置いておくとカビが生えて腐ってしまいます。
保存方法は大きく2通り
1.冷凍保存
冷凍保存はまるのままジップロックなどの密封袋に入れ、冷凍します。これだと数か月は保存することができます。
2.乾燥保存
「キャロライナ・リーパー」の果肉は比較的厚みがなく、天日干しで乾燥保存もしやすい。乾燥させる方法はいくつかありますが、家庭では天日干しが一番簡単でしょう。ゴムまたはビニール手袋をはめ、中まで乾燥しやすいように半分に切って干します。
◆キャロライナ・リーパーで一味とうがらしを作る
今回は一緒に入手した激辛とうがらしの「スコッチ・ボンネット」と「キャロライナ・リーパー」を合わせて作ることにします。
半分に切って干す
どちらのトウガラシも縦半分に切る。大きなものは更に半分に切った置いた方がうまく乾燥させやすい。
たねが付いている白い部分に強い辛みがあるので、この部分も捨てない。
日中、天日にあてて一気に乾燥させます。日が暮れる前に夜露にあたらないよう室内に入れ、翌朝また外で干します。
完全に乾燥させる
混ぜたときにカサカサと音がするまでしっかりと乾燥させることがポイント。水分が残っているとカビが生えて傷んでしまいます。
ミルで粉砕する
完全に乾燥させたら、家庭用のミルで種も一緒に細かく粉砕します。これで「スコッチ・ボンネット」と「キャロライナ・リーパー」の一味とうがらしが出来上がり。
容器に入れて保存
調味料入れなどに入れていつでも使えるようにしましょう。ただ、このままでは日数が経つと酸化して風味が損なわれてきます。長期保存したい場合は密封容器などに入れ、冷凍庫で保存するといいでしょう。
●キャロライナ・リーパーの主な産地と旬
◆主な産地と生産量
「キャロライナ・リーパー」の種や苗はネットでも取り寄せることができるので、各地で栽培されているようです。
良く知られているところでは篠ファームさんや奈良の芥川農園さんなどがあります。
◆キャロライナ・リーパーの収穫時期と旬
日本の気候ではハウスなど施設栽培の方が適していますが、冷涼地でなければ露地栽培でも十分に収穫することができます。
収穫は地域によってずれますが、8月下旬ごろから11月頃までとなります。
品種 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | ||||||||
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キャロライナ・リーパー |